【7月19日 MODE PRESS WATCH】日本発祥のスポーツとして注目を集める男子新体操。その草分け的存在でもある青森大学男子新体操部(Aomori University Men's Rhythmic Gymnastics Team)が三宅一生(Issey Miyake)とコラボレーションし、一夜限りの特別公演を18日、東京・国立代々木競技場第2体育館で開催した。

 今回、男子学生らの見事な演技はもちろんのこと、彼らが着用したコスチュームにも大きな注目が集まった。存在感を放つそれは、「イッセイミヤケ」が今秋発表予定の新ブランド「オム プリッセ イッセイ ミヤケ(HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE)」が制作した。イッセイミヤケのスタッフが青森大学に出向くだけでなく、東京で実施された仮縫いには選手らも参加するなど試行錯誤の末に完成した。

 そもそも今回のイベントの企画をしたデザイナーの三宅一生氏が、青森大学男子新体操部の演技を偶然報道番組で観たことからスタート。ここ数年、東北支援に力を注ぐ三宅氏にとってはごく自然な流れとも取れる。

 振付師でダンサーのダニエル・エズラロウ(Daniel Ezralow)氏による舞台演出は、一枚の大きな布を使った演目から幕を開けた。続いてカラフルな衣装を身にまとった27人の選手が次々に華麗な舞を披露し、会場に集まった観客らを一瞬にして魅了した。

 現在、日本全国で競技人口が約1500人という男子新体操は、力強くもしなやかで美しい演技が見所のひとつでもある。彼らの演技とそのひたむきさは東北の底力そのものと三宅氏はコメントする。これらを通して、東北はもとより、日本文化のあらたな一面と独特の価値観を世界に向けて発信した。

クリエイション/ディレクション/コレオグラフィ:Daniel Ezralow
ライティング:海藤春樹
モーショングラフィックス:中村勇吾
ミュージック:Open Reel Ensemble
ミュージック・スーパービジョン:畑中正人
ヘアメーク:資生堂SABFA
コスチューム:HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE
ドキュメンタリー・フィルム・ディレクション:中野裕之
グラフィックデザイン:廣村正彰
企画/コスチュームデザイン:三宅一生
プロデュース:北村みどり
コスチューム制作:山本幸子、西本博英、塩ノ谷法俊

主催:MIYAKE DESIGN STUDIO
ISSEY MIYAKE INC.
A-net Inc

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