【11月20日 senken h】「新宿ファッションフィールド」は、新宿がファッションの街でもあることを強くアピールするため、ファッションスクールや区内のファッション関連企業の協力を得て開催されているファッションデザインコンテストだ。ファッションのプロを目指す学生の間での存在感が高まっており、4回目の今年は応募点数が昨年の2倍以上の508点(前年は218点)になった。グランプリを決定する最終審査会は公開ファッションショー形式で11月23日に新宿文化センターにて行われる。

 主催者は、「イベントを盛り上げるだけでなく、若者の社会進出の機会を積極的に後押しする」と意気込み、今後は、次代のファッション界を担う若手デザイナーの育成や、新宿の魅力を投影したブランド作りへの応援を「多文化共生」をキーワードに推進する。

■新宿区長・中山弘子さんに聞きました/ファッションフィールドで新宿が目指すこと

―なぜ、ファッションコンテストを始めたのですか。

 「新宿は、常に時代の先頭を走ってきた『文化創造産業都市』なのです。ファッションはまさにその中心です。『毎日が、あたらしい。ファッションの伊勢丹』という有名な広告コピーを持つ百貨店の存在がまさに街の特徴を言い表しています。新宿に多い専門学校をみても、ヘアメークや美容を含めて考えると、やはりファッションが中心。さらに、来街者が非常に多い特性から、ディスプレー効果が高く、ファッション産業への貢献で大きな役割を果たしてきた街ですよ、とはっきり言うことができますね。これからは単に消費の街ではなく、ファッションクリエーターを生み出す街でもありたい。そんな思いから若い皆さんに発表と挑戦の機会を提供しています」

―ファッションを学ぶ学生たちに。

 「新宿は懐が深い街でありたいといつも思っています。若い人が多様なセンスを磨いて、この街で自分自身を伸び伸びと表現してくれることが、新宿の新たな魅力を生み出すと確信しています」

―「新宿ファッションフィールド」のこれからは。

 「まずは定着させることによって、見に来た人も参加した人も幸せに楽しくなれることを目指します。そして、日本の伝統や風土を強みにしながら、この新宿から世界に羽ばたいていくようなファッションクリエーターを生み出したい。新宿は外国籍の人が多い街です。互いに異なる部分を受け止めながら、それを力にして生きていく。そんな文化の中でこそ、世界で活躍する若者は育つのではないでしょうか。

【インフォメーション】
新宿ファッションフィールド2012
主催:公益財団法人新宿未来創造財団、共催:新宿区、協賛:伊勢丹新宿本店、オカダヤ新宿本店、後援:新宿区観光協会、新都心PR委員会、繊研新聞社、協力:東京都服飾学校協会
最終審査会・公開ファッションショーは11月23日(金・祝)14~17時に新宿文化センター3F小ホールにて開催(入場無料)。公益財団法人新宿未来創造財団 文化交流課(新宿文化センター内)TEL 03・3350・1141 (c)senken h