【7月13日 AFP】フランス・パリのグラン・パレ(Grand Palais)で3日、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が手がける「シャネル(Chanel)」が12/13年秋冬オートクチュールコレクションを発表した。

 今シーズンのテーマは「ニュー・ヴィンテージ」。ラガーフェルドは「私が持っている30年前のスーツを、今では“ヴィンテージ”アイテムとして買うことができる。“ニュー・ヴィンテージ”は、ずっと受け継がれていくものに対する提案です。少なくとも私はそう願っています」と語る。その片手には、iPhoneが握られている。

「ヴィンテージだけれど、今はまだヴィンテージではない。それが、“本物のヴィンテージ”になる前に手に入るのです」とラガーフェルドは冗談まじりに言う。「それに“ニュー・ヴィンテージ”という響きも気に入っています」

 その言葉どおり、ランウェイには時代を超越した作品が並ぶ。膝がわずかにのぞく丈のスカートや、背中が大きく開いた細身のドレス。ウールやチュール、パールを使ったフェイクツイードのスーツは、職人が3000時間をかけて作り上げた。セットアップのスーツには、シルバーグリッターが 光るタイツや、つま先がメタリックなヒール、グローブをあわせる。

 デイウェアでは、さまざまなトーンのグレーにピンクを差し込んだ。「ピンクといっても、ショッキングピンクではありません。それは他のメゾンにおまかせします」とラガーフェルド。カクテルでは、光沢のある黒やマットなシルバーなど、よりダークな色合いのドレスを提案する。メタリックなドレスの首周りやウエスト、裾まわりには鮮やかなピンクを取り入れた。オーストリッチのフェザーをあしらった透け感のある白いブラウスは、同じく白のワイドパンツとあわせた。

 軽やかなパステルカラーのイブニングドレスには、フェザーやラビットファーのポンポン、コサージュを飾る。フィナーレには、全体にフェザーをあしらったウエディングドレスが登場した。

 ちなみに、新作コレクションは、どれほどの時間がたつと“ヴィンテージ”になるのだろうか?10年ほどだろうか?その問いに、ラガーフェルドは「ファッションの世界では、6か月でしょう」と答えた。(c)AFP/Emma Charlton