【7月4日 AFP】フランス・パリで2日、「クリスチャン ディオール(Christian Dior)」が、ラフ・シモンズ(Raf Simons)就任後初となる12/13年秋冬オートクチュールコレクションを発表した。メゾンの象徴的なシルエットに、シモンズらしいモダンな解釈を加え、新生「クリスチャン ディオール」の誕生を告げた。

 ベルギー出身のシモンズにとって今回が「ディオール」でのデビュー・コレクション。ジョン・ガリアーノ(John Galliano)が11年3月にブランドを去ってから1年以上ぶりとなる後継者に、業界全体の視線が注がれていた。

 会場で来場者を出迎えるのは、赤や青、白、イエロー、ピンクなどの色鮮やかな生花。花を愛した創始者ムッシュ・ディオールにオマージュを捧げ、壁一面を咲き誇る花々で埋め尽くした。

 ショーの幕開けは、メゾンを象徴する“バー・ジャケット”を取り入れたブラックパンツスーツ。その後、細く絞ったウエストからヒップにかけてふわりと裾が広がるシルエットのコートやベアショルダードレスが続く。花の刺繍が施されたビスチェドレスにはブラックウールのパンツを合わせ、冷え込む夜にはミッドナイトブルーのファーコートを提案。

 イブニングには、職人による複雑な手刺繍が全体にあしらわれたドレスやフューシャカラーの流れるようなシルクドレスと黒のシガレットパンツを合わせたルックが並んだ。カラーは黒やブルー、淡いピンク、ブルー、イエロー、レッド。

 ショー後には、多くのファッション関係者がシモンズのもとに駆け寄り、見事な初コレクションを祝った。(c)AFP/Emma Charlton