【4月12日 MODE PRESS】東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールで4月25日まで、日本人ファッション写真家NAOKIの作品展「MOOD‐9 GIRLS」が開催されている。展示作品は、“撮りおろしであること”のみを条件に、NAOKIが1年間かけて撮影した渾身の10点。ひとつひとつテーマを設け、それぞれ異なる9名の日本人モデルが登場する作品には、日本人女性独特の美意識やエネルギーが表れている。

 1950年、奈良県に生まれたNAOKIは、画家を志してアメリカに渡ったのちに写真家に転向。ミラノ、ロンドンでの活動を経て1987年に日本に帰国した。以後、日本で数少ない本格的写真家としてファッション誌や広告で活躍するとともに、モデルのプロデュース、ヘア・メイクのディレクションを行なうなど多彩な一面を持つ。近年では、新人モデルやカメラマン育成のワークショップを主催。また多くのモデルの成長を見守ってきた視点から、“21世紀の日本人の女の子像”をテーマに作品を制作している。

 本展にあたり『撮りおろしであれば、テーマも作品もなんでもいい』とオファーを受けたNAOKIは、90名の日本人モデルとともに10作品を制作。着物姿や制服姿、コスプレなどテーマごとの衣装やヘア・メイクで、日本特有の文化や時代のムード、日本人女性の美を表現した。「MOOD‐9 GIRLS」展では、写真10作品のほか、300名以上のモデルが自由にポーズをとる様子を撮影したフィルム「ONE SECOND」も公開する。NAOKIが間接的な照明と白い空間にこだわって作った浮遊感のある会場演出も印象的だ。

 10日には同展のレセプションが開催され、NAOKI氏も出席。総勢約400名のモデルが参加した撮影を振り返り「30年近くファッション撮影を続けてきて、『ファインアート(純粋芸術)をやりたい』と考えていたときに本展に取り掛かりました。モデルと対話しながら進める中で、改めて、自分がモデルを通じて表現していることを実感しました」とコメント。また「ネガティブな空気が漂う今の日本に、ファッションをやる者として、何か可能性を表現したかった。ここに来て、それぞれ可能性を見つけてもらいたい」と語った。

【開催概要】
開催場所:シャネル・ネクサス・ホール (中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4階)
開催期間:2012年4月4日(水)~4月25日(水) 12:00~20:00 無休
入場無料
問い合わせ先:03-3779-4001
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