【3月2日 AFP】米ニューヨーク(New York)のイタリア文化会館(Italian Cultural Institute)で2日、オペラ歌手マリア・カラス(Maria Callas)のステージ衣装や私服、宝飾品などを展示する展覧会「Maria Callas: A Woman, a Voice, a Myth」が開幕する。

 展示品の中には、フランコ・ゼフィレッリ(Franco Zeffirelli)演出の「トスカ(Tosca)」(1965年)でカラスが着用したドレスや、56年と58年にニューヨークで上演された「椿姫(La Traviata)」でヴィオレッタ(Violetta)を演じたカラスが着たドレス2点などがある。
 
 これらの衣装は、体重108キロだったカラスが演出家ルキノ・ヴィスコンティ(Luchino Visconti.)の要望によって40キロ減量した1953年以降のもの。カルチュラル・アソシエーション・マリア・カラス(Cultural Association Maria Callas)のブルーノ・トシ(Bruno Tosi)会長は、「56年、カラスは世界で最もエレガントな女性10人に選ばれた」と語る。
 
 これら展示品は、1977年にカラスが53歳で死去したあと、トシ会長がオークションで購入していったカラスの所持品だ。会長は、手紙70通、写真やカラスにまつわる記事数千点も集めている。

 71~72年にカラスが名門ジュリアード音楽院(Juilliard School)で学んでいたときに着ていたイヴ・サンローラン(Yves Saint-Laurent)のブラウスと黒いスカートも展示される。

 トシ会長は、2012年にオープン予定のカラスの名前を拝したベネチア(Venice)の美術館にこのコレクションを寄贈する予定だという。

 展示会は30日まで開催される。(c)AFP

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