【10月7日 AFP】フランス・パリ市内で6日、ジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)が手がける「エルメス(HERMES)」が11年春夏コレクションを発表した。パリコレ最終日でもあるこの日を区切りに、ゴルチエは7年間にわたりアーティスティックディレクターを務めてきた「エルメス」を去る。

 会場中央にはクリスタル製のシャンデリアが輝き、その下に設置されたダートの囲いの中を騎手と馬が駆け巡る。それを背景に、ラテンのスピリットに溢れた力強くセクシーな作品に身をまとったモデルが次々とランウェイに登場。「アルゼンチンの平原パンパを表現しました。美しくてセクシーな、タンゴの世界です」とゴルチエ。ショーのフィナーレを飾ったのは、30年間にわたりゴルチエのミューズとして活躍する女優/モデルのファリーダ・ケルファ(Farida Khelfa)だ。

 ブランドを去ることに対してゴルチエは「ノスタルジックな感情は無いです」と語る。「もちろん少し寂しい気持ちはありますが、ショーの後はいつもそう感じるものです。7年間にわたる素晴らしいラブストーリーは終わりました。しかし、いいコレクションで有終の美を飾ることが出来ました。最高ですよ」

また「フォーブルサントノーレの中心部ともいえるエルメスで過ごした日々から、自己を見つめることを学びました」とゴルチエ。「メゾンのコードを尊敬していました。エルメスは驚くようなノウハウとテクニックを持っています。また、私自身も自分らしさを見失うことはありませんでした」と過去を振り返った。

 11/12年秋冬シーズンからは、クリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)が「エルメス」アーティスティックディレクターを務める。ゴルチエは今後自身のブランドに専念する。(c)AFP/Emma Charlton

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