【10月6日 AFP】(記事更新)フランス・パリ市内のグランパレ(Grand-Palais)で5日、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が手がける「シャネル(CHANEL)」が11年春夏コレクションを発表した。

 今回カールがオマージュを捧げたのは、不可思議な物語が城館の庭園で繰り広げられる映画『去年マリエンバートで(Last Year at Marienbad)』(1961年)。映画の衣装を担当したのは、メゾンの創始者ココ・シャネル(Coco Chanel)だ。

 ガラス屋根で覆われたドームの中には、壮大なモノクロームのフランス式庭園が出現。噴水や敷き詰められた砂など、細部まで凝った作りになっている。フルオーケストラが奏でる音楽に合わせ、モデルたちが颯爽と歩きポーズを決める。「これはベルサイユ。つまり、死んだフランスなのです」とカール。

 フェザーやシフォン、チュール、レースを使った軽やかでエレガントなドレスに、手の込んだ加工を施したスキニージーンズ。ツイードのスカートスーツは新素材でモダンに生まれ変わった。カールは「ファッションは変わり、布地も変わった。その変化にこそ魅力を感じています。しかし目新しさの中には、ある程度の神秘性が無くてはいけないと思っています」と語る。

 ランウェイには、1980年代にシャネルのミューズとして活躍したモデルのイネス・ド・ラ・フレサンジュ(Ines de la Fressange)も登場。シースルーストライプの黒いイブニングドレスに身を包みショーの終盤を盛り上げた。起用の理由についてカールが「若いロシア人モデルはもう十分に見てきたからね。ファッションをティーンエイジャーのために取っておく必要はない」とコメントした。(c)AFP

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