【9月10日 AFP】ベルサイユ宮殿(Palace of Versailles)美術館のジャン・ジャック・アヤゴン(Jean-Jacques Aillagon)館長は9日、2010年に同館で村上隆(Takashi Murakami、47)氏の個展を行うことを明らかにした。

 村上氏の作品は、日本のマンガキャラクターのような外観が特徴。最も有名な作品はおそらく、大きな胸の少女が自分の母乳で「縄跳び」をする「ヒロポン(Hiropon)」だろう。

 村上氏は前年、タイム(Time)誌の「世界で最も影響力のある100人」の中に視覚芸術家としてただ1人選ばれている。

 村上氏には国際的なカルト的人気があるが、色鮮やかで大胆なスタイル、そして時に陽気なひわいさも含んだ作品は、ベルサイユ宮殿美術館の伝統を重んじる来場者を怒らせる可能性もある。

 前年には米ポップアーティスト、ジェフ・クーンズ(Jeff Koons)氏の展覧会が行われたが、ルイ14世の子孫でもある貴族から「ポルノのような」展示はわたしたちの家族の輝かしい歴史を踏みにじるものだと、展示会中止を求めて訴えられている。

 訴えは認められず、クーンズ展の来場者は約100万人に達した。今年はフランス人アーティスト、グザビエ・ヴェイヤン(Xavier Veilhan)の展覧会が行われるが、ヴェイヤンの近未来的な紫の馬、裸の女性、高さ4メートルのユーリ・ガガーリン(Yury Gagarin)など8体の巨大像が展示され、美術館側は前年と同様の来場者数を見込んでいる。ヴェイヤン展は今月13日から12月13日まで。(c)AFP

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