【9月30日 MODE PRESS】 アレッサンドラ・ファッキネッティ(Alessandra Facchinetti)の手掛ける「ヴァレンティノ(VALENTINO)」のショー開催まであと数日だ。しかし、すでにファッキネッティの契約は短期間になるのでは、という噂が広がっている。

 ある業界関係者は 「彼女にはあともう一度だけショーの機会を与えるそうよ」と語る。他の関係者は「アレッサンドラは、ヴァレンティノの後継者としてアイコン的メゾンを“保存”する道を進んでいる」とコメント。適任者として名前が囁かれているのは、同じくイタリア出身で、セレブリティの支持も厚いジャンバティスタ・ヴァリ(GiAMBATTiSTA VALLi)。「彼のセンスは完璧だ。結局のところ、我々は服は売らなければいけないからね」と、ある高級小売り業者は話す。

 ファッキネッティは、創立者ヴァレンティノ・ガラヴァーニ(Valentino Garavani)のデザイナー引退に伴い、08/09秋冬プレタポルテ・コレクションよりデザイナーに就任。7月に発表した初のオートクチュール・コレクションは、「ヴァレンティノ氏のセンスを完璧に引き継ぎながらも、より若々しくしている。年齢を問わず多くの女性が彼女の服に惹かれるのが想像できるよ」とニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙に評された。

長い間グッチ(GUCCI)でトム フォード(TOM FORD)の一番弟子として修行を積み、グッチを退いた後はモンクレール(MONCLER)の「ガム・ルージュ(GAMME ROUGE)」ラインを成功に導いたファッキネッティ。彼女を雇うという決定は、07年の5月にヴァレンティノグループの株の大部分を入手した英投資ファンドペルミラ(Permira)によって下された。

ヴァレンティノの広報担当は、ヴァリについてノーコメント。また、今回のショーがファッキネッティの最後のコレクションになるという噂については「つじつまの合わない話だ」と語った。(c)Fashion Week Daily/MODE PRESS