【7月7日 AFP】ドイツ・ベルリン(Berlin)で5日、チェスとボクシングを交互に行う「チェスボクシング」世界選手権の決勝が行われ、ロシア人大学生が世界チャンピオンを勝ち取った。

 試合は、40人の会員を擁する世界最大のチェスボクシングクラブがあるベルリンの貨物駅跡を会場として、「ザ・プレジデント」のリングネームをもつ数学専攻の大学生Nikolai Sazhinさん(19)と最近までコソボでの平和維持活動に参加していたドイツ人警察官のFrank Stoldtさん(37)との間で行われた。

 試合はまず、ボクシングリングの真ん中に置かれたチェス盤を挟んで始まった。上半身裸で肩にタオルをかけた2人は、観客の歓声をさえぎるために電車の走行音の流れるヘッドホンをつけ、1ラウンド4分のチェスに取り組んだ。

 その後、ボクシンググローブとマウスピースを装着しボクシングに臨む。3分間、殴り合った後は再びリングにチェス盤が持ち込まれ、先ほどの続きから静かにチェスを再開する。

 試合はSazhinさんがStoldtさんを「ノックアウト」して勝利した。敗れたStoldtさんは、パンチを受け過ぎてフラフラ状態だったのでチェックメイトを防げなかったと敗戦の弁を語った。

 チェスボクシングでは、チェスが6ラウンド、ボクシングが5ラウンド戦われることになっているが、ノックアウトやチェックメイトの時点でも試合終了となる。(c)AFP/Arnaud Bouvier