【6月2日 MODE PRESS】第51回FEC賞贈賞式で「デザイナー・オブ・ザ・イヤー」を海外部門と国内部門の2賞に分けて贈呈する記念すべき第1回目となった今年、 「FECインターナショナル・デザイナー・オブ・ザ・イヤー」を受賞したイヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)のクリエイティブ・ディレクター、ステファノ・ピラーティ(Stefano Pilati)と並んで、「FECデザイナー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたのは「リミ フゥ(LIMI feu)」の山本里美(Limi Yamamoto)だ。

 日本ファッション・エディターズ・クラブ(Fashion Editors Club of JapanFEC)は今回の「FECデザイナー・オブ・ザ・イヤー」贈与について、「ブランド名のごとく、火のように熱い閃きを内に秘めたクリエーションは日本の若い女性たちを虜にし、子供服の分野へ進出するなど、独自のスタンスを確立している。2007年秋にはパリコレクションに初参戦、鮮烈なデビューを飾り国内外の評価が高まっている。ますます活動の場を広げる彼女のファイティングスピリットに敬意を表すとともに、今後のクリエーションに期待したい」と発表した。今回の受賞について、そしてパリコレ進出について詳しく聞いてみた。

■インタビュー:山本里美

-今回の受賞について

 今まで支えてくださった方々、そしてリミ フゥのファンの方々への感謝の気持ちを込めてお受けさせていただきました。

-東京からパリへと発表の場を広げた理由は?

 デビューして8年、父(山本耀司)の力を借りずになんとかやっていきたいと思いここまで来ました。日本の生地、モデル、デザインに誇りを持っています。リミ フゥが歩んできた8年間の誇り、それを世界中の女性に見て欲しい、そして実際に着て欲しいと思ったのがきっかけです。

-パリコレ2回目でしたが、海外のメディアと日本のメディア、違いを感じる?

 どこにいても、やはり父と比べられるのは仕方がないのですが、海外のジャーナリストは父と違うところを見つけようとしてくれる。「リミ フゥ」というブランドが何を思い何を伝えようとしてどんな服を作っているのか、それらを客観的に観て評価してくれていると思います。

-バイヤーの反応は?

 パリコレ2回目にしてヨーロッパ各国をはじめ世界に50店の卸先が決まっています。一人でも多く、世界中の女性に着て欲しい。ヨーロッパ、そしてアメリカでも好評をいただき、今後の展開がとても楽しみです。

-消費者の反応は?

 日本でもそうでしたが、メディアの反応よりもまず消費者の反応が一番リアルで早かったと思います。パリコレ2シーズン目にして約50店の取引先というのも、実際に消費者の方々が非常に気に入ってくださったから。このことがなによりもうれしいです。

-今後の展望は?

 今回の受賞にあぐらをかくのではなく、今まで通りリミ フゥはリミ フゥの道を歩み続けて行きたいと思います。ブランドの信念、誇りを忘れずに服をこれまでと変わらず作っていきます。そして、世界中の女性に一人でも多く、着てもらえるようになれば・・・・。(C)MODE PRESS/岩田奈那