【12月6日 AFP】2007ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞(2007 National Board of Review of Motion Pictures Awards)の発表が行われた5日、ジョエル&イーサン・コーエン兄弟(Joel Coen、Ethan Coen)監督が手がけたスリラー映画『ノーカントリー(原題:No Country for Old Men)』が作品賞を受賞し、来年のオスカーを獲得する可能性が高いと伝えられた。

 ピュリツァー賞受賞者コーマック・マッカーシー(Cormac McCarthy)氏の小説が原作の同映画は1980年の米-メキシコ国境地帯の荒野が舞台で、家畜泥棒に取って代わり麻薬の売人らが小さな町々を襲っていくというストーリー。原作も出演者も豪華キャストがそろっている。

 関係者の間で同映画は、第80回アカデミー賞(80th Academy Awards)の有力な受賞候補と注目されている。アカデミー賞の授賞式は2008年2月24日、ハリウッドのコダック・シアター(Kodak Theatre)で開催される。

 ナショナル・ボード・オブ・レビューのアニー・シューロフ(Annie Schulhof)会長は作品について「『ノーカントリー』は偉才な監督と優れた脚本、驚異的な出演者たちが集合したこの上ない作品だ」とコメントした。

 同賞に続きハリウッド連続受賞の先駆けとなりうる、第65回ゴールデングローブ賞(The 65th Annual Golden Globe Awards)のノミネート発表は13日に控えている。

 2007ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞(2007 National Board of Review of Motion Pictures Awards)の主演男優賞は映画『Michael Clayton』に出演したジョージ・クルーニー(George Clooney)。主演女優賞は、映画『Away From Her』出演のジュリー・クリスティー(Julie Christie)。監督賞には、ジョニー・デップ(Johnny Depp)主演映画『スウィーニー・トッド:フリート街の悪魔の理髪師(Sweeney Todd:The Demon Barber Of Fleet Street)』を手がけたティム・バートン(Tim Burton)監督に贈られ、俳優のマイケル・ダグラス(Michael Douglas)は功労賞を受賞した。(c)AFP