【東京 26日 AFPBB News】第60回カンヌ国際映画祭(60th Cannes Film Festival)で特別審査員グランプリ(Le Grand Prix)を受賞した河瀨直美(Naomi Kawase)監督の『殯の森(Mogari no mori)』写真展が今月23日から2週間にわたり都内のアニエスベー(agnès b.)青山店で開かれている。写真展開催と作品公開を記念し22日、同店舗でレセプションパーティーが開かれ、河瀨監督をはじめ作品出演者らが会場に姿を見せた。

■監督・出演者ら、作品への想いを語る

 映画をはじめとし、積極的な芸術支援活動をしているアニエスベーは、河瀨監督とも2005年春夏コレクションでコラボTシャツを手がけるなど、さまざまなサポート活動に力を入れてきた。

 アニエスベーの服に身を包み、会場に登場した監督・出演者らはそれぞれ作品への想いや受賞の喜びを語った。「カンヌの興奮がまだ冷めない。ここに来て、作品の成功をようやく実感できた」と、シゲキ役のうだしげき(Shigeki Uda)氏。また、河瀨監督は「制作に関わったスタッフは皆、この作品の受賞を自分のことのように喜んでくれた。この喜びを皆で分かち合うとともに、これからこの作品が色々な意味で『成長』していくことを願う」と語った。

■「命」をテーマに数々の作品を手がける

 また、映画作りの姿勢については、「興味があるのは『人の命』というテーマ。思うままに作っていったらこのような作品が出来上がった。今後も同じようにやっていくつもり」とコメント。
 
 フランス出身のアートディレクター、ローラン・グナシア(Laurent Ghnassia)氏は、河瀨監督が手がける作品について、「『命』をこれほどまで上手く表現できる映画監督はそう多くない。その点で、彼女はまさに『魔術師』だと思う」と称賛した。

■『殯の森』の美しさを集めた写真展

 写真展では、作品中のシーンから選んだスチール写真18点を展示。写真を選んだカメラマンの百々武(Takeshi Dodo)氏は、「ストーリーの流れに関係なく、心を打つシーンをそのまま選んだ」と語った。

 写真展は、アニエスベー青山店で、7月8日まで開催。展示会場では、作品のワンシーンを使用したコラボTシャツ(9975円)も同時に販売している。(c)AFPBB News

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