【パリ/フランス 4日 上間常正】先月25日から開かれていた07年秋冬パリ・コレクションは4日、ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)、ランバン(LANVIN)の好コレクションが最終日の幕を飾った。デザイナーが変わって注目されたニナ・リッチ(NINA RICCI)、またミュウミュウ(MIU MIU)やユキ・トリイ(YUKI TORII)のショーなどが開かれた。

■ランバン(LANVIN

 今シーズンのパリでは、ブランドの過去の遺産を独自のやり方で作り直す手法が目立った。ランバンのデザイナー、アルベール・エルバス(Alber Elbaz)もこのやり方を選んだ。対象はランバンの1930年代の細身でシックなシルエットの服だった。

 それ自体ではシンプルな膝丈のボックスドレスなどが、入念なカッティングや多彩なダーツのとり方で表情豊かに力強くシャープに見える。色はやはりシルエットを強調する黒が中心で紺やパープルでもほとんど単色使いで柄もない。服の装飾はもちろん、アクセサリーもほとんど使わず、ほとんど唯一の大きなネックレスも服の構成要素の一部のように使われていた。

 カッティングやダーツは、ただシルエットを美しく見せるためのものだけではない。エルバスはこのところ服作りのサブテーマとして続けてきた動きやすいスポーティーな要素を追求してきた。今回の手法にもその姿勢が込められていて、服はエレガントで同時に着やすそうに見える。写真は、新作を披露するモデル。(c)AFP/PIERRE VERDY
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