【パリ/フランス 3日 上間常正】07年秋冬パリ・コレクション6日目の2日は、シャネル(CHANEL)やソニア・リキエル(SONIA RYKIEL)がパリの感覚に満ちたコレクションを発表。アニエス・ベー(Agnes .b)やジュンコシマダ(JUNKO SHIMADA)もエスプリのあるきれいな服。奇才アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)は「魔女」をテーマに映像なども駆使したちょっと不気味で力のこもったコレクションを見せた。また久し振りにデザイナーとして復帰したマルティーヌ・シットボン(Martine Sitbon)が新ブランドのリュ・デュ・マイユ(RUE DU MAIL)の初コレクションが開かれた。

■アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen

 ショーのテーマは「魔女」。英国人デザイナー、マックイーンは祖先に魔女狩りに遭った女性が3人いたことが分かったのだという。今回はその一人、マーガレット・ハウという女性へのオマージュとして捧げられた。

 ショーの冒頭、会場の大型スクリーンに悲しげにも不気味にも見える若い女性の顔が浮かんだ。続いて黄色のバッタの群れ、女性の裸像、鷹の目。そして魔女の火あぶりを象徴するような燃え盛る炎が映し出された。

 登場した服は、異様に膨らんだシェイプのミニ丈ワンピース、ゴールドに光る奇妙なシルエットのロングドレス……
ショーはスペクタクルとしては迫力があって面白かった。しかし服そのものからは、マックイーンが魔女に象徴される異端な存在や不気味なものをどう解釈したのかが伝わってこなかった。ここ数シーズンの彼の服には、テーマに引きずり込まれるような説得力があった。今回はテーマの咀嚼が十分にできていなかったように思えた。写真は、新作を披露するモデル。(c)AFP/FRANCOIS GUILLOT
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