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【10月30日 marie claire style】2021年春夏パリコレクションはコロナ禍での開催となりました。日程はいつも通りの9日間ですが、「サンローラン」はいち早く今年いっぱい作品の発表はしないと宣言。「コム デ ギャルソン」や「サカイ」は発表の場を日本に移しました。

 今シーズンはデジタルの発表が中心ですが、「シャネル」、「ルィ・ヴィトン」、「エルメス」などいくつかのブランドが観客を動員したフィジカルなショーを行いました。もちろん、日本を含め海外からは参加できず、ソーシャルディスタンスを保ちながらパリ在住のジャーナリスト、バイヤーが会場に集まるという小規模なものです。

 「ロエベ」はデジタルでの発表でしたが、配信前に"Show-in-a box"と名付けられたキットが送られてきました。大きなポートフォリオに挟まれた等身大モデルのルック写真の壁紙、今シーズンのアイコン柄の壁紙ロールからキャンバスバッグ、マーク入りのはけやハサミなどのキット一式です。部屋に壁紙を貼ってペーパーショーを楽しんで!という粋な演出です。コレクションは誇張されたパフスリーブやバルーンスカートが目立ちます。その彫刻のようにも見えるシルエットは人が動いてこそ活かされるボリューム感です。クラシックにも見えるシルエットですが、スニーカーで闊歩したいモダンな服です。

 コレクションの傾向は、軽快なアイテムが目立ちます。前向きに1歩踏み出して!ポジティブな気持ちに後押ししてくれる服の力を感じました。

■ボックスジャケット
 肩を落としたドロップショルダーに太い袖、ウエストを絞らず、直線的なシルエットのショートジャケットが目立ちます。「シャネル」はファンシーツィードのボックスジャケットにスリットの入ったミニスカートやバミューダパンツを合わせました。ラフな組み合わせが軽快です。「今シーズンはメゾンのミューズに捧げるオマージュ」と語るアーティスティック・ディレクター、ヴィルジニー ・ヴィアールのコレクションはモダンなミューズの姿を描きました。

 来年リニューアルオープン予定の百貨店、ラ・サマリテーヌで発表した「ルイ・ヴィトン」のライブ配信でのショーは、バックにデジタル映像を重ねた迫力のあるコレクションでした。ジェンダーレスなモデルを起用し、オーバーサイズのコートやドロップショルダーのジャケットにベルトでウエストマークした太いタックパンツを合わせます。ポップなプリントのインナーを合わせ、ストリートテイストで仕上げています。

■Iラインシルエット
 「エルメス」は、直線的なシルエットのコートにドレスやショートパンツを合わせました。Iラインシルエットのニットワンピースにレザーで編んだオーバードレスの組み合わせが新鮮です。太いストラップが付いたレザードレスはオールシーズン着たいアイテムです。

 今シーズンからマシュー・ウィリアムズがクリエイティブ・ディレクターとなった「ジバンシィ」は、テーラードベースの直線カットを生かしたアイテムを並べました。ブランド創設者ユベール・ド・ジバンシィというより、以前デザインしていたアレキサンダー・マックイーンが表現していた強さを感じます。

 「クリスチャン・ディオール」は、ローウエストで切り替えたロングドレスやエスニック柄のカフタンコートなど、リラックスしたシルエットのアイテムが登場しました。インディゴの羽織風ジャケットやゆったりしたパンツの組み合わせには白シャツがモダンにコーディネートされています。

(c)marie claire style/text: Terumi Hagiwara

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