【3月5日 marie claire style】2月19日から6日間の日程で2020-21秋冬ミラノコレクションが行われました。新型コロナウイルスの影響で、中国のジャーナリストやバイヤーは欠席し、日本からの取材陣も半減するという状況でのスタートです。最終日、ミラノでも感染が確認されたという知らせを受け、「ジョルジオアルマーニ」は無観客でショーを発表しました。今シーズンはサステナブル(持続可能)な要素と、"進化するからファッションは楽しい!"という両面が打ち出されたシーズンとなりました。

■Iラインシルエット
先シーズンに引き続きシンプルなロングシルエットが主流です。秋冬らしいジャケットやコートは、ウエストを絞りながらIラインを描きます。

「プラダ」はレザーベルトで締めたツイードのジャケットに、長いフリンジスカートを合わせました。ワイドショルダーのジャケットの裾から揺れるフリンジがフェミニンです。

「ボッテガ・ヴェネタ」は、ほっそりしたテーラードコートにシャツを合わせたミニマルなルックを並べました。細いチェーンのゴールドネックレスがアクセントです。Iラインのリブニットアンサンブルもボッテガらしいアイテムで登場しました。

■ボリュームスリーブ
ロング丈のミニマルなIラインが主流ですが、袖にボリュームをもたせて女性らしさを添えるアイテムが気になります。

「フェンディ」はドロップショルダーで袖にたっぷりギャザーを入れたコートやニットが登場しました。全体のシルエットはシンプルなので違和感なく着こなせそうです。

「マックスマーラ」はカシミヤやアルパカなどのクラシックコートに、袖だけボリュームを持たせてアクセントにしました。グッとモードな雰囲気を打ち出しています。

「グッチ」は子供服から着想を得たジェンダーレスなコレクションです。子供の頃、誰もが夢をもつサーカス小屋を設置し、テントの中で着せつけられたモデルたちがメリーゴーランドのように回るという演出です。懐かしいフラットカラーやギャザースリーブが、モダンにデザインされています。

■マスキュリンテイスト
テーラードベースのジャケットやコートをミニマルに着るマスキュリンテイストが新鮮です。

「エンポリオ アルマーニ」は黒を中心に少年のようなパンツスーツを並べました。七分袖のジャケットから白シャツのカフスを出し、衿にはアスコットタイのようなボウを結んでいます。堅いスーツのイメージを脱してフレッシュです。

「ドルチェ&ガッバーナ」はボーイフレンドスーツのように、肩幅も大きいボックスシルエットです。ボディから離れるゆとりがかえって女性らしさを強調しています。

■アップサイクル
ファッションでもサステナブル(持続可能)な発想が意識されています。エコ素材やCO2を排出しない製造過程など、地球環境に配慮したもの作りを始めました。残布に新しいデザインを吹き込み、違う商品に仕上げるのがアップサイクルです。今シーズンは使い残した端切れを利用するアップサイクル商品が多く登場しています。

「トッズ」はヴァルター・キアッポーニをクリエイティブ・デイレクターに迎えデビューコレクションを発表しました。シンプルなシャツにニット、スニーカーやショートブーツを合わせた気負わないリアルクローズです。ラストルックに小さなレザーをパッチワークしたアップサイクルコートが登場しました。

「ドルチェ&ガッバーナ」は手編みニットやクロシェレースなど伝統的な技術を使ったコレクションを発表しました。ショー会場に入ると、職人たちのアトリエが再現され、実演をしています。ざっくり編まれたニットジャケットやミニドレスが登場しました。トートやショルダーバッグ、帽子やアクセサリーまで手仕事のアイテムで揃えました。

■ブラック
黒のアイテムが目立ちます。ツィードのアウターに、コットンシャツやシルクのボトムスを合わせるなど、異素材で1カラーコーディネートをするのがおしゃれです。

「プラダ」はダークカラーでもフリンジや短冊スカートを合わせることによって抜け感を演出しています。

「ドルチェ&ガッバーナ」の黒は、ハンドメイドのニットでざっくりした温かみを出しています。クロシェレースやオーガンザを組み合わせて透明感を出し、黒1色による編み地の凹凸感を際立たせています。

(c)marie claire style/text: Terumi Hagiwara