【7月25日 marie claire style】2005年に自身のブランドを立ち上げた当時、21歳という驚異の若さもあり、世界中から期待の眼差しを向けられたアレキサンダー・ワン。最近では「ユニクロ」とのコラボレーションや、毎年世界中から注目を集めるメットガラで、今をときめくセレブリティ、ヘイリー・ビーバーが着用した、大胆なカットラインが印象的なピンクのハイネック・ドレスを手がけるなど、話題に事欠かないスター・デザイナーである。5年ぶりの来日を果たした彼に、最新コレクションに込められたアイデアを聞かせてもらった。

「去年の12月に発表したCollection 2では"アメリカン・ハスラー"が持つストーリーや概念がテーマになっているんだ。成功を夢見て精力的に働く現代のハスラーを肯定し、そういう人々にスポットライトを当てた。ラッパーのフォクシー・ブラウン、ジョン・F・ケネディ・ジュニアの妻として名声を得たキャロリン・べセット=ケネディ、相反しながらもハスラーという点で共通するふたりのカルチャー・アイコンからインスパイアされたよ」

 ツイードを使用することでアップタウンに住む上流階級の人々を思わせる。そこにコントラストとして、レザー製のパンツをエプロンのように見立てたアイテムを加え、ダウンタウンのワークスタイルを演出した。ワンはこのコレクションで2つの世界が交錯することで生まれる、アメリカ独自のポップカルチャーの世界観を見事に表現している。

 身体のラインを際立たせる美しいカットライン、素材の斬新な組み合わせがアレキサンダー・ワンのデザインの魅力だが、デザインにおけるこだわりについても教えてもらった。「Tシャツ、スーツ、どんなアイテムでも、馴染みのあるものでありながら、どこか新しい観点が加えられたものを生み出したいと思っている。例えばオーバーサイズのキャメル・コートをモヘア素材で大きなセーターのように仕立てたり。そしてカッティングがデザインの中でとても重要な要素で、自分のブランドのアイデンティティになっているんだ」

 インタビューの最後に、日本でもファンの多い彼に読者へのメッセージをお願いした。「僕が作る服を着て、楽しい時間を過ごしてもらえると嬉しいな。それを着ることで自分らしくいられたり、オープンな気持ちで色んなことに挑戦できる、そんな服を生み出せることがこの世界で最もエキサイティングなことだと僕は信じているよ」。好奇心を常に刺激してくれるアレキサンダー・ワン。彼の刺激的なネクスト・コレクションに期待は募るばかりだ。

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(c)marie claire style/photo: Albert Watson