【6月27日 marie claire style】1981年ロサンゼルス生まれ。父はオランダ・アイルランド系、母はアフリカ系というミックスカルチャーをバックグラウンドに持つ。2002年、女優デビュー。11年からは人気テレビシリーズ「SUITS/スーツ」で弁護士志望のパラリーガル、レイチェル・ゼイン役で出演。18年5月、ヘンリー王子と結婚。ロイヤル ・ファミリーの一員となる。彼女らしさが盛り込まれたウェディング・セレモニーで英国王室に新しい歴史を刻んだメーガン妃の魅力に迫る。

 チャールズ皇太子の次男であるヘンリー王子の結婚、それから約1年で第一子の誕生と、ハッピーなニュースが続いている英国王室。ヘンリー王子が生涯を共にする伴侶にアメリカ出身の女優、メーガン・マークルを選んだことは世界中のメディアでトップニュースとして報道された。それから彼女の離婚歴や親子関係などがゴシップニュースとして連日報じられるようになると、世論は激しく揺れ動き、賛否の声があがるようになる。それでも彼女は自分らしくあり続けることを決して諦めず、ヘンリー王子はそんな彼女を全力で守り抜いた。ふたりの結婚式に関しても挙式当日まで多くの憶測が飛び交っていたものの、蓋を開けてみれば英国王室とアメリカ出身の彼女らしさが絶妙なバランスで融合した歴史に残る素晴らしい式となった。

 アフリカ系の母、オランダ・アイルランド系の父、ふたりの間に1981年に誕生したレイチェル・メーガン・マークル。自由な空気が漂うロサンゼルスで生まれ育った彼女はミックスカルチャーの中で幼い頃から自身のアイデンティティを少しずつ築いていった。11歳の時、学校の授業で見た台所用洗剤のCMに使われた「アメリカ中の女性が、鍋やフライパンのしつこい油汚れと戦っている」というキャッチフレーズの「女性」というワードに疑問を感じ、メーカーの社長や当時のファーストレディーであるヒラリー・クリントンへ投書したというエピソードからは、フェミストな思想の片鱗を感じることができる。現在では、「女性の政治的自由と平等のために戦う日」として大きなムーブメントとなっている「国際女性デー」にスピーチをしたり、人道支援、開発援助を積極的に行うNGO団体「ワールド・ビジョン」のアンバサダーとして活躍するなど、慈善活動に熱心に取り組んでいる。さらに、女性たちのエンパワーメントを促すウェブマガジン「The Tig」(現在閉鎖)を運営するなど、アクティブな彼女の姿にきっとヘンリー王子は亡き母、ダイアナ元妃の面影を見出したのだろう。

 2016年の夏に共通の友人が設定したブラインドデートで出会ったふたりはロンドンでデートを重ねた。そしてヘンリー王子は彼女をボツワナ旅行へと誘い、満天の星の下でロマンティックなキャンプをすることでその距離を急速に縮めていく。ヘンリー王子がプロポーズをしたのは、プロポーズの場所としては珍しいキッチン。ふたりで夕食のローストチキンを調理していたとき、ヘンリー王子が片膝をついて彼女に求婚した。飾らず、自然体なプロポーズはふたりの対等な関係を象徴しているかのようだ。プロポーズの際に贈られたエンゲージリングはヘンリー王子自身がデザインした。ふたりの思い出の地であるボツワナ産大ぶりのダイヤモンド、そしてダイアナ元妃のジュエリー・コレクションからチョイスした小さめのダイヤモンドを配置することで、母と未来の妻、ふたりの女性への揺るぎない愛を表した。

 EU離脱で政治や経済の不安定な状態が続いているイギリス。かつてエリザベス女王がウェディングドレスに「国家の再生と希望」のメッセージを込めたように、ヘンリー王子とメーガン妃も国民に希望の光をもたらすよう考え抜かれたセレモニーを成功させ、ロイヤル・ファミリーの歴史に新たな1ページが刻まれたことを世界に証明した。ジェンダーだけでなく、国境さえもボーダーレスになっていくこの社会の中でプリンセスとなった彼女はどのように時代を切り開いていくのだろうか。メーガン妃が加わることで、より一層パワフルになったロイヤル・ファミリーはこれからも世界に影響を与え続けていくことだろう。

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(c)marie claire style/text: Sumire Taya