【5月30日 marie claire style】私は神奈川県の川崎市で、岡本太郎と川崎フロンターレに囲まれて育ちました。記事全文へ

【5月30日 marie claire style】私は神奈川県の川崎市で、岡本太郎と川崎フロンターレに囲まれて育ちました。好きとか嫌いとか、そういう感情がないころから、周りにはずっとこのふたつがありました。そして今日は、サッカーのフロンターレじゃなくて、芸術家・太郎と私についてお話ししようと思います。

 太郎は川崎の出身です。私の通った小学校では学校行事で、川崎市市民ミュージアムと川崎市岡本太郎美術館へ行き、太郎のことを勉強します。

 高校を卒業して大学生になるとき、私は父親から3冊の本を渡されました。そのうちの2冊は写真家・木村伊兵衛の撮ったスナップ写真を集めた文庫本サイズの写真集。そして、もう1冊は岡本太郎の『美の呪力』という本でした。私は太郎のことを、「芸術は爆発だ~!」の不思議なおじいさんくらいにしか思っていなかったのですが、その本を読んだときに、けっこうおったまげた記憶があります。私の美大生活は太郎でスタートしたのです。それから私は太郎ではなく、太郎の母、かの子、そして太郎の養女、敏子の生き方にのめり込んでいきました。

 ある日、私は父親に「お前は、庶民版岡本敏子になるかもしれないぞ」と言われたことがあります。父は私が敏子にハマっていることなど、少しも知らなかったと思います。それを聞いた母は「庶民版って、もうその時点で敏子じゃありませんよ」と少し怒ったように言いました。その意味が当時は分からなかったけれど、今は少しだけ理解できるような気がしています。まあ、このことは、もうちょっと歳をとってから、ちゃんと書けると思ったときに書くかもしれません。昨年、48年ぶりに「太陽の塔」の内部が公開されたので、いざ胸を高鳴らせて行ってきました。・・・難しい!(笑)

■RECOMMEND/「岡本太郎と日本の伝統」
会期:~2019.6.30(日)
会場: 川崎市岡本太郎美術館
お問い合わせ先: 044-900-9898
www.taromuseum.jp

■プロフィール
前田エマ(Emma Maeda)
1992年生まれ。東京造形大学卒業。オーストリアウィーン芸術アカデミーに留学経験を持ち、在学中より、モノづくりという観点から、雑誌のディレクション、ショーやイベント、ファッションブランドのモデルをつとめる。ほかにもエッセイ、写真、ペインティング、朗読、ナレーションなど、分野にとらわれない様々な活動が注目を集めている。Now Fashion Agency所属。

■関連情報
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(c)marie claire style/selection, text, photo: Emma Maeda

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