【1月31日 marie claire style】私は建築があまりよくわかりません。記事全文へ

【1月31日 marie claire style】私は建築があまりよくわかりません。アートや音楽と違って「衣食住」のうちのひとつで立派な感じがするし、生活、街、都市、文化・・・と様々なことと繫がっていて、壮大な世界すぎて私はキャパオーバーになってしまう。さらに、建築は算数ができなきゃわからないのでは? というイメージも加わって、私にとってハードルが高い。なのでいつも「わ~光の差し込み方がきれいだな~」、「わ~この窓から見える景色、いいな~」とヘラヘラ楽しむ程度。深入りできない感じなのです。まあ、それでも充分なのですが。

 そんな私が初めて興味を持った建築が、ル・コルビュジエが設計したロンシャンの礼拝堂でした。高校時代にこの礼拝堂の写真を見たときに「ふにゃふにゃしてる! 触ってみたい」と思い、大学生のころバックパッカーになって観に行きました。フランスの田舎街、まあまあ長いひとり旅でたどり着いたときの礼拝堂の印象は「絵に似ているなあ」でした。まあるいフォルムも、ぱきっとした白も、ちょこちょこちりばめられたカラフルなステンドグラスも、軽やかな感じで楽しく心地よい。青い空に赤い風船が上っていくような、ふだん私が絵を描くときに抱く感覚に近いものを感じました。それからまたフランスへ行く機会があったときに、ル・コルビュジエの建築をかなりの数、見てまわりました。

 20世紀を代表する近代建築の巨匠、ル・コルビュジエの展覧会が彼が本館を設計した上野の国立西洋美術館で開催されます。「建築や都市も童話やおとぎ話のように、自由に美しくつくりあげるもの」という考えを持っていた彼は、多くの絵画作品を残しています。私が感じた「絵に似ている」のヒントが何か見つかりそうです。

■RECOMMEND/「国立西洋美術館開館60周年記念 ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代」
会期: ~ 2019.5.19(日)
会場: 国立西洋美術館 本館
お問い合わせ先: 03-5777-8600(ハローダイヤル)
https://www.lecorbusier2019.jp

■プロフィール
前田エマ(Emma Maeda)
1992年生まれ。東京造形大学卒業。オーストリアウィーン芸術アカデミーに留学経験を持ち、在学中より、モノづくりという観点から、雑誌のディレクション、ショーやイベント、ファッションブランドのモデルをつとめる。ほかにもエッセイ、写真、ペインティング、朗読、ナレーションなど、分野にとらわれない様々な活動が注目を集めている。Now Fashion Agency所属。

■関連情報
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(c)marie claire style/selection, text, photo: Emma Maeda

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