【1月22日 MODE PRESS WATCH】写真界の巨匠アンリ・カルティエ=ブレッソン(Henri Cartier-Bresson)の作品から、選りすぐりの代表作54点を集めた写真展『こころの眼 L'Imaginaire d'après nature』が、東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールで開催されている。

■写真界の巨匠、アンリ・カルティエ=ブレッソン

 1908年にフランスで生まれたブレッソンは、ライカカメラに出会い、写真への情熱を抱き始めた。第二次世界大戦中は従軍し、ドイツ軍の捕虜となるも脱走。レジスタンス活動に加わったブレッソンは大戦末期にパリ解放などを撮影してきた。

 写真家集団マグナム・フォト(Magnum Photos)を結成後、世界各地を取材したブレッソンは、初の写真集でその後彼の名を知らしめることになった『決定的瞬間(The Decisive Moment)』は、スナップショットによって日常のなかの一瞬の光景を忘れがたい映像へと結晶させる。これらの作品は、同時代の写真表現に大きな影響を与えてきた。

■カメラは“瞬間の支配者”

 公開に先駆けて17日に開催された内覧会には、シャネルのリシャール・コラス(Richard Collasse)社長とマグナム・フォト パリのエキシビション・マネージャーであるアンドレア・ホルツヘル(Andrea Holzherr)氏が出席。「ブレッソンにとって写真は人生そのもの。風景/景色はそこにあって、それを掴みに行くんだと話していました」とホルツヘル氏。
 
 「私にとってカメラは、スケッチブックであり、直感と自発性の操る道具であり、そして視覚的な意味において、質問を投げかけると動じに決定をくだす、瞬間の支配者である」と語ったブレッソン。ぜひこの機会に、伝統・論理・王道といった言葉で表されるような哲学にのっとったブレッソンの写真美学に触れてみてはいかが?

【イベント詳細】
展覧会名:『こころの眼 L'Imaginaire d'après nature』
会期:2013年1月18日(金)~2月10日(日)
会場:シャネル・ネクサス・ホール
住所:東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4階
開館時間:12:00~20:00 入館料:無料
電話:03-3779-4001
(c)MODE PRESS

【関連情報】
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