【12月7日 marie claire style】40カラットもあり、2億円近いダイヤの指輪をプレゼントされたジャクリーン・ケネディ・オナシスが、子供の頃に住んでいた邸宅の写真を、少し前にみる機会があった。その瀟酒な館は、まさにプルーストの世界そのものだった。

 ワシントン郊外のポトマック川近くにある約2000平方メートルの敷地に立っている、ジャクリーン・ケネディ・オナシスが少女時代を過ごした大邸宅が売りに出ていて、その屋敷の中のインテリアの写真がメディアに掲載されていたが、ピュアで、白みを帯びた内装に目を奪われてしまった。

 十数もの部屋がある屋敷の中は、あちこちに白い猫足のカナペ(長椅子)やヴィクトリア朝風の白っぽいシャンデリア、大理石の円卓も白く、眩しいばかりの光を放っていた。少女ジャクリーンは、これほど品格があってセンスのいいサロンを、駆け回って育っていたのだ。

 ジョン・F・ケネディ大統領の妻として、ホワイトハウスに入ると、彼女はすぐさま内装を変えたそうだが、子供の頃から洗練された環境の中で培われた美意識が、センスの根底にあったからに違いない。

 ケネディ大統領が暗殺された後、悲劇のヒロインとして悲嘆に暮れていてもよかったのに、あっけなくヨーロッパの大富豪オナシスと再婚して、光に満ちた表舞台に再び登場したのも、自分には闇の色が似合わないことを知っていたからだろう。

 今の言葉でいえば、潔く自分の人生を変えたのだから、「男前の女」だったのだ。

 ジョン・F・ケネディとの結婚式でのウェディングドレスは、究極のエレガンスとして伝説のドレスになっていて、今も多くの女性たちがお手本にしている。オナシスとの時は、2度目のせいか、よりシンプルで、スタンドカラーのドレスは袖がコケティッシュなデザインで、初婚の時より若い花嫁にみえた。

 上流家庭では、銀のスプーンや絹のおくるみで育てるというけれど、彼女の場合は、それが白いインテリアの大邸宅だったのだろうか。

 淑女は、一日にして成らず。

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(c)marie claire style/text: Kasumiko Murakami