世界最大の暗号資産交換業者バイナンス(c)news1
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【11月01日 KOREA WAVE】世界最大の暗号資産交換業者バイナンスで巨額のセキュリティー事故が発生し、韓国を含む国内外の大規模なハッキング被害が改めて注目されている。今回の初期推定額は、2025年のバイビット事件の4倍を超える。最終的な被害規模によっては、暗号資産業界で過去最大の事件となる見通しだ。

バイナンスによると、今回の事故の影響額は約63億ドル(約9920億円)と推定される。ブロックチェーン業界の協力先と連携し、これまでに約30億ドル(約4730億円)相当の資産をブロックチェーン上で凍結した。ただし、実際の盗難額と最終損失額は確定していない。初期調査では、開発・運用担当エンジニアのノートパソコンが侵害され、攻撃者が内部システムにアクセスして不正出金を実行した可能性が浮上した。現時点でウォレットの秘密鍵が流出した証拠は見つかっていない。同社は利用者保護基金「SAFU」と自社資金で損失を全額補塡する方針だ。

今回の初期推定額は、従来最大とされていた2025年2月のバイビット事件の約4.2倍に当たる。同事件では約15億ドル(約2360億円)相当のイーサリアム関連資産が盗まれた。取引承認手続きの脆弱性が悪用されたとされ、米連邦捜査局(FBI)は北朝鮮を実行主体と認定した。

日本のコインチェックからは2018年1月、約5億3000万ドル(約835億円)相当の暗号資産NEMが流出。金融庁は業務改善命令を出し、他の交換業者にも緊急点検を求めた。2016年8月のビットフィネックス事件では、約11万9756ビットコインが盗まれた。当時の被害額は約7200万ドル(約113億円)だったが、その後の価格上昇で盗難資産の価値も膨らんだ。

クーコインでは2020年9月、約2億8000万ドル(約441億円)以上の資産が流出。同社は他社などと協力して大部分を回収し、残る損失を自社資金と保険基金で補ったと説明した。2014年に破綻した日本のマウントゴックスも代表例だ。当時約85万ビットコインの消失を届け出たが、長期間の資産流失や管理不備が絡むため、単一のハッキング事件とは区別する必要がある。

韓国の主要交換業者も被害を経験している。アップビットでは2025年11月、約445億ウォン(約52億6000万円)相当のソラナ関連資産が外部ウォレットへ不正送金された。運営会社ドゥナムは全額を自社資産で補うと表明。捜査当局は北朝鮮のハッカー集団「ラザルス」の関与の可能性を調べたとされる。アップビットは2019年11月にも約34万2000イーサリアムを盗まれ、当時の被害額は約580億ウォン(約68億5000万円)に上った。ビッサムでも2018年6月に約350億ウォン(約41億3000万円)相当の資産が流出し、入出金を一時停止して資産回収と顧客保護を進めた。

相次ぐ事件は、資産保管だけでなく、内部システムへのアクセス権限や出金承認手続きなど、包括的な安全管理の重要性を示している。特に今回は、秘密鍵の流出が確認されていなくても、内部システムへの侵入で巨額の不正出金が起き得る可能性が浮かんだ。安全管理の対象をウォレットにとどめず、開発・運用環境や業務用端末にまで広げる必要性が指摘されている。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News