韓国勢のチェコ原発受注に亀裂…工事費とリスク負担で施工交渉決裂
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【10月30日 KOREA WAVE】約27兆ウォン(約3兆1800億円)規模のチェコ新原発事業を受注した「チーム・コリア」に、施工契約を巡る亀裂が生じた。韓国水力原子力と大宇建設が工事費の精算方法や追加費用の負担で折り合えず、交渉が決裂した。双方が提示した施工費の差も1兆ウォン(約1180億円)を超えるとみられる。
韓国水力原子力は10月29日、大宇建設・斗山エナビリティの企業連合との施工契約交渉を打ち切ると発表した。チェコの発注元と2025年6月に本契約を締結して以降、交渉を続けたが、主要条件で合意できなかった。大宇建設は、工事費を引き下げた修正案も提出したのに、一方的に打ち切られたと反発している。
最大の争点は、工事費を契約時に固定する「総額確定方式」と、実際の施工数量に応じて精算する「数量精算方式」のどちらを採用するかだ。韓国水力原子力が求める総額確定方式は、発注側が事業費を見通しやすい一方、施工数量が想定を上回ると、契約上の調整対象を除いて施工側が追加費用を負担する。大宇建設が求める数量精算方式では、設計の具体化で数量が増えた場合、その分を工事費に反映できる。
韓国水力原子力によると、2022年の初回入札と2023年の修正入札では総額確定方式で合意していたが、2024年の最終入札で施工側が数量精算を要求した。大宇建設は、採用する「APR1000」が建設実績のない新型炉で、基本設計を担当しない施工会社には数量増加を予測・管理できないと主張。設計ミスや他の協力会社の過失など、自社で制御できないリスクまで負担するよう求められたとも反論している。
韓国水力原子力は、新ハヌル原発やアラブ首長国連邦(UAE)のバラカ原発でも総額確定方式を採用したと説明。今回は増加した想定数量を反映し、基本設計の承認時点で契約額を確定するほか、一部工事では実績精算を認める折衷案も示したという。一方、大宇建設は、数量増加を認めながら単価を下げ、総額を合わせるよう要求されたと主張する。既存のAPR1400と異なり、APR1000には欧州の規制や許認可要件も反映する必要があるとして、従来の契約方式をそのまま適用することに異議を唱えている。
安値受注が対立の原因との見方についても、双方の説明は食い違う。韓国水力原子力は各協力会社の見積もりに基づく入札だったと説明したが、大宇建設は、リスクに備えた予備費を別途計上するとして、施工側の見積もりから除外するよう求められたと反論した。
韓国水力原子力は競争入札で新たな施工会社を選び、2027年7月の契約締結を目指す。大宇建設と斗山エナビリティにも再入札への参加を認める。斗山エナビリティは、大宇建設の反論声明は事前に協議されたものではないとし、再入札への参加を表明した。同社が別途締結した原子炉やタービン発電機などの主要機器供給契約は維持される。
韓国水力原子力は工程管理など一部業務を担い、設計・許認可関連業務も別契約などで進める方針だ。ただ、一部工程はすでに遅れており、適正な工事費の確保と事業日程の維持を両立できるかが課題となる。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News