韓国で話題のビタミンC「メガドーズ」流行…「推奨量200倍」摂取に専門家が「安全性」警鐘
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【02月24日 KOREA WAVE】新年を機に健康管理への関心が高まる中、韓国でビタミンCの「メガドーズ(大量摂取)」が会社員を中心に話題となっている。製薬各社も推奨摂取量を大きく上回るビタミンCを含む健康機能食品を相次いで投入しているが、安全性を巡る議論は続いている。
メガドーズとは、ビタミンやミネラルを推奨摂取量を超えて摂取する方法を指す。特に一般化しているのがビタミンCで、1日推奨量100ミリグラムの10倍にあたる1000ミリグラムから、最大で200倍の2万ミリグラムまで、さまざまな製品が流通している。
ビタミンCは代表的な抗酸化物質で、がんや老化の一因とされる活性酸素の除去を助けるとされる。血管の酸化を防ぎ、動脈硬化など心血管疾患の予防や免疫力向上に寄与するほか、コラーゲン合成にも関わるなど、多機能な栄養素として知られている。
一方で、ビタミンCは水溶性ビタミンであり、体内に過剰に取り込まれた分は尿として排出される。この特性を根拠に「排出されるなら大量に摂取し、体内濃度を高く維持すればよい」とするのがメガドーズ推奨派の考え方だ。
高用量ビタミンCの有用性を強調した人物として知られるのが、ノーベル賞受賞者の米国人化学者、ライナス・ポーリング氏だ。
しかし、現代医学の専門家の間では依然として論争が続くテーマだ。主な理由は、臨床的な有効性が十分に確認されていない点にある。
韓国・国立がんセンター家庭医学科のミョン・スンクォン教授は「動物実験では抗酸化効果を示す研究もあるが、人を対象とした臨床試験では明確な効果は証明されていない」と指摘する。「約40年にわたり複数の臨床試験が積み重ねられてきたが、有意な結果は得られていない。各種治療ガイドラインにメガドーズが盛り込まれていない理由でもある」と説明した。
実際、2022年の米国国民健康栄養調査では、成人約9900人を分析した結果、血中ビタミンC濃度と死亡率の間にU字型の相関が確認された。濃度が低すぎても高すぎても死亡率が上昇する傾向が示された。
医療界では、効果に疑問が残る一方で、副作用のリスクは比較的明確だとみられている。過剰なビタミンCは体内でシュウ酸に変わり、腎結石を引き起こすおそれがあるほか、消化不良などの胃腸障害も生じ得る。このため専門家は、摂取するとしても1日2000ミリグラムを超えないよう勧めている。
ミョン教授は「効果が証明されていないうえ、副作用の可能性もある。高額な費用をかけてまでメガドーズにこだわる必要はない」と話している。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News