【10月3日 AFP】米南部テネシー州で死刑執行を生き延びたクリスタ・パイク死刑囚(50)が意識不明の重体となり、人工呼吸器を装着していることが2日、弁護団によって明らかになった。
パイク死刑囚は9月30日夜、麻酔薬ペントバルビタールを2回投与されたにもかかわらず死亡せず、刑務所の死刑執行室から救急車で近くの病院に搬送された。同死刑囚は想定よりも長い時間意識を保ち続けた後、「激しいいびき」をかいているのが確認されたという。
弁護人を務めるルーク・アイネン弁護士は10月1日夕方、裁判所に提出した文書で「パイク死刑囚は依然として重体で、ナッシュビル地域の病院で治療を受けている」と報告。
「彼女は意識不明で、気管挿管され、人工呼吸器を装着している」と付け加えた。
アイネン弁護士によると、パイク死刑囚が病院に到着した際、両腕は「腫れ上がり、火傷を負ったようにただれ、水膨れができていた」。
医療スタッフが「パイク死刑囚の命を救うために尽力している」という。
執行に立ち会った被害者の母親メイ・マルティネスさんはテレビ局WJXXの取材に対し、「私が望んでいたのはただ正義が果たされることだけだった」として、テネシー州当局に失望させられたと落胆をあらわにした。
パイク死刑囚は18歳だった1995年、交際相手の男と共に、若者向けの職業訓練施設のクラスメートだったコリーン・スレマーさん(当時19、女性)を殴り殺した。
スレマーさんの遺体の胸部に悪魔の象徴・悪魔崇拝のシンボルとして知られる五芒星(ペンタグラム)が刻まれていたことから、事件は全米の注目を集めた。
死刑情報センター(DPIC)によると、米国で1976年に死刑制度が復活して以降、死刑を執行された女性死刑囚はわずか18人となっている。
ドナルド・トランプ米大統領は1日夜、パイク死刑囚の死刑執行が失敗に終わったことに疑問を呈し、死刑執行は「それほど難しいことではないはずだ」と述べた。(c)AFP