マクロン氏、英国を国賓訪問 チャールズ国王と新たな「協調」称賛
07月09日 14:50
英ロンドン西部のウィンザー城での国賓晩餐会で、演説するチャールズ英国王の言葉に耳を傾けるエマニュエル・マクロン仏大統領(2025年7月8日撮影)。(c)Yui Mok / POOL / AFP
【7月9日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン大統領は8日、国賓として英国を訪問した。EU加盟国の首脳による国賓訪問はブレグジット(英国のEU離脱)以降で初めて。チャールズ英国王とマクロン氏は、両国の関係が新たな段階に入ったとして称賛した。
チャールズ国王はウィンザー城で開かれた豪華な晩餐会で、約160人の来賓や王族を前に演説し、「複雑な脅威に満ちた現代において、英国とフランスの同盟はかつてないほど重要だ」と強調。「私は両国の友好を深く信じている。それは欧州における自由と平和を守るために不可欠だ」と述べた。
ウィンザー城のセントジョージズホールの長テーブルには、英首相キア・スターマー氏や、エルトン・ジョンさん、ミック・ジャガーさんといった音楽界の著名人も招かれた。
チャールズ国王は英仏の新たな「協調関係」に乾杯し、「もはや単なる友好的な関係ではなく、親愛なる関係だ」と表現。これにマクロン氏も応じ、「われわれ二つの兄弟的な国民を結ぶ揺るぎない同盟だ」と称えた。
晩餐会に先立ち、マクロン氏は英議会で英語による30分間の演説を行い、第二次世界大戦後の「国際秩序」を守るため、英仏が連携すべきだと訴えた。
また、ウクライナをめぐっては「欧州諸国はロシアとの戦争のさなかにあるウクライナを決して見捨てない」と述べたほか、ガザ地区では「無条件の停戦が必要」と主張した。
さらに、パレスチナ国家の承認に向けて英国と協力するよう呼びかけ、「それが唯一の平和への道だ」と訴えた。(c)AFP