NATO事務総長、同盟の防空能力400%増要請へ

06月09日 16:42


北大西洋条約機構(NATO)のマルク・ルッテ事務総長(資料写真、2025年5月15日撮影)。(c)OZAN KOSE/AFP


【6月9日 AFP】北大西洋条約機構(NATO)のマルク・ルッテ事務総長は9日に予定されている演説で、ロシアの脅威に対応するためとして、NATOの防空・ミサイル防衛能力の「400%増強」を促す。

声明で引用された内容によると、ルッテ氏は英ロンドンのシンクタンク、チャタム・ハウスでの演説で「われわれはウクライナで、ロシアが上空からもたらしている恐怖を目の当たりにしている。われわれは空を守る盾を強化する必要がある」と訴える。

また抑止力と防衛力の信頼性を維持するためには「防空・ミサイル防衛能力を400%増強する必要がある」と加盟国に求めていく。

ルッテ氏は「ウクライナでの戦争が終わっても危険は消えない」とし、「集団防衛の飛躍的な進歩」および部隊や装備の大規模な拡充を呼びかけるとしている。

今月オランダで開催されるNATOサミットを前に、ドナルド・トランプ米大統領は同盟国に対し、軍事予算の大幅な増額を発表するよう強く迫っている。

トランプ氏はNATO加盟国に対し、防衛支出を現在目標の国内総生産(GDP)の2%から5%に引き上げるよう求めている。(c)AFP