懸塑の傑作「小西天」を訪ねて 中国山西省隰県

09月12日 13:00


小西天の大雄宝殿内部(資料写真)。(c)Xinhua News


【9月12日 AFPBB News】中国初のAAAタイトル(多額の開発費を投入した超大作、AAA=トリプルエー)として8月に発表されたアクションRPG「黒神話:悟空」は、実在する場所を基にしたゲーム内の景観も注目され、ロケ地の一つとなった山西省臨汾(りんふん)市隰(しつ)県の小西天風景区にも多くの人が訪れるようになった。

 小西天は元々、千仏庵と呼ばれ、明の崇禎2(1629)年に造営された。千仏庵の名は大雄宝殿に千体以上の仏像があることにちなむ。160平方メートルの大雄宝殿内は、天宮楼閣や人物、瑞獣など大きさや形の異なる懸塑(けんそ、壁面に差し込んだ仏像)で覆いつくされ、大きいものは3メートルを超えるが、親指ほどの大きさのものもある。数は多いが雑然としておらず、整然と秩序を保っており、中国彫塑史上の「懸塑の傑作」とされる。1996年に全国重点文物保護単位(国宝・重要文化財)に指定された。(c)Xinhua News/AFPBB News