中国の調味料市場は9兆円に 競争激化、他業種進出も
10月14日 08:30
ネット注文を受けて、スーパーの調味料コーナーに並ぶ商品を選ぶ店員(2020年2月21日撮影、資料写真)。(c)CNS/張雲
【10月14日 CNS】中国の市場調査機関「中商産業研究院(Zhongshang Chanye Yanjiuyuan)」によると、中国の調味料市場は2020年に前年比18.1%増の3950億元(約8兆770億円)に達した。2021年はさらに16.3%増の4594億元(約9兆3939億円)に成長するとみている。
株式上場している調味料企業14社は今年上半期の決算を発表。14社の総売り上げは約248億1400万元(約5074億412万円)、純利益は約49億1500万元(約1005億339万円)に上った。
営業利益トップは、業界シェアの半分を占めている海天味業(Foshan Haitian Flavouring & Food)。しょうゆの製造・販売で25年連続1位にランクしており、上半期の営業利益は前年比9.7%増の約135億3200万元(約2767億639万円)となった。
ここ数年、消費の高度化に伴い、調味料の種類や品質に対する消費者の要求は高まっており、調味料会社は技術開発と改良に力を注いでいる。上場企業14社の上半期の研究開発費は合計約6億5100万元(約133億1184万円)で、昨年上半期より6000万元(約12億2689万円)以上増加している。
それと同時に、複数の企業が他業種展開を始めている。海天味業は今年3月、ビーフンや穀物油、火鍋スープなどの製品を開発すると表明。7月には「脂肪ゼロ、甘味料ゼロ、防腐剤ゼロ」のキャロットジュースを発売した。同社幹部は「業界の競争は激しくなる一方で、幅広い販売チャンネルを構築する必要がある」と説明している。(c)CNS-新京報/JCM/AFPBB News