英国、新規感染が過去最多7.8万人 コロナ対策めぐり与党分裂

12月18日 06:52


英ロンドンの首相官邸で行われた記者会見で映し出された、新型コロナウイルスの新規感染者数の推移を示すグラフ(2021年12月15日撮影)。(c)Tolga Akmen / POOL / AFP


【12月16日 AFP】英国で15日、新型コロナウイルスの1日の新規感染者数が過去最多の7万8610人を記録した。

 変異株「オミクロン株」の出現により感染者数は急増。検査で確認された1日の新規感染者の数は、アルファ株が広まった1月に記録した6万8053人を超えた。

 ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相は急速に拡大するオミクロン株のために医療体制が逼迫(ひっぱく)すると警告していた。

 だが英下院では前日、コロナ対策の規制を強化する案の採決で、与党・保守党の議員100人近くが造反。2019年のテリーザ・メイ(Theresa May)前政権下での欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)案の採決時に次ぎ、同党史上2番目の規模の造反となった。

 規制強化案は可決されたものの、与党内の反発の規模については驚きが広まり、ジョンソン氏による政権運営の手腕に疑問が投げかけられた。

 ジョンソン氏は15日、議員の「正当な不安」は理解するとした上で、規制強化は個人の自由の侵害にはならないとし「このアプローチはこの国にとってバランスの取れた、適切なものだと信じている」と言明。記者会見では、オミクロン株対策としてワクチンの大規模な追加接種(ブースター接種)計画を推進すると宣言し、「政策を変更するつもりはない」と話した。(c)AFP