ラグビー仏代表選手に人種差別 指揮官も怒り「間抜けの世界」

09月19日 09:42


ラグビーフランストップ14のリヨンOUでプレーするデンバ・バンバ(中央、2021年9月11日撮影)。(c)GAIZKA IROZ/ AFP


【9月19日 AFP】ラグビーフランス代表で、同国リーグ・トップ14のリヨンOU(Lyon Olympique Universitaire)でプレーするデンバ・バンバ(Demba Bamba)が、チームが敗れた前節の試合後、SNSで人種差別コメントの標的になっていたことが分かった。ヘッドコーチ(HC)が18日の会見で明かした。

 ピエール・ミニョニ(Pierre Mignoni)HCは、USAペルピニャン(USA Perpignanais)に47-3で大勝した後の会見で「きょう、彼はSNSでの非常に不愉快な批判に(プレーで)返した」と話した。

「この世は間抜けの世界に堕しつつある。批判は問題ないが、肌の色に対する侮辱は話が別だ」

「デンバ・バンバは今後もこうしたパフォーマンスを続けるだろう。彼には奮起する機会を与えたかった」

 フランス代表で16キャップを持つバンバは、暴言は「匿名」だったと明かし、「リベンジをしようと思っていたわけじゃない。自分自身のことに集中し、チームメートとの近さを保つようにした」とコメントした。

 16日には、プロD2(2部)のプロバンス(Provence Rugby)に所属するルドビク・ラドサブリェビッチ(Ludovic Radosavljevic)が、試合中に相手チームのカメルーン出身選手クリスティアン・アンバディアング(Christian Ambadiang)に人種差別発言をして26週間の出場停止処分を科され、2022年4月25日までプレーできないことになった。

 アンバディアングは、「バナナ・イーター」という言葉を浴びせられたと主張している。(c)AFP