中国広東省の揚水発電所、「建築業界のノーベル賞」受賞

09月18日 10:24


広東清遠揚水発電所の建屋(2019年9月4日撮影)。(c)Xinhua News


【新華社広州9月17日】中国送配電大手の南方電網は、同社傘下の広東清遠揚水発電所がこのほど、FIDIC Project Awards 2021優秀賞を受賞したと発表した。同賞は「建築業界のノーベル賞」として知られ、世界の建築・インフラ建設分野で最高水準の賞とされている。

 同発電所は技術面で多くの世界的な進展を遂げた。水力システムには、一つの地下空洞に発電設備4基を配置し、ポンプ水車、水力タービン、水車ランナーの長短翼の回転が全体的に一致する設計方法を初めて提案。ユニットが安定して高効率に稼働する運転範囲が50~100%から35~100%に拡大した。同プロジェクトは、33件の国内特許と6件のソフトウエア著作権を取得している。

 発電所は2016年に稼働してから毎年、中国西部の水力発電で生産された1億5千万キロワット時の電力と、原子力で生産された10億キロワット時の電力を広東省向けに貯蔵しており、これは温室効果ガス1800トンと粉じんなどの汚染物質38万8千トンの排出削減に相当する。(記者/呉濤)