中国初の太陽観測衛星、22年に打ち上げへ

01月22日 17:05


先進的宇宙太陽天文台(ASO-S)の模型(2021年1月15日撮影)。(c)Xinhua News


【新華社南京1月22日】中国科学院紫金山天文台は21日、中国初の太陽観測衛星「先進的宇宙太陽天文台(ASO-S)」を2022年前半に打ち上げる計画を明らかにした。

 ASO-Sは地球から720キロ離れた太陽同期軌道を飛行し、24時間連続して太陽を観測する。衛星の総質量は千キロ以下で、運用期間は最低4年を予定している。

 衛星プロジェクトの首席科学者で、同天文台研究員の甘為群(Gan Weiqun)氏は、ASO-Sの主な科学目標について「一つの磁場と二つの嵐」と説明。具体的には太陽の磁場と、太陽で起こる2種類の最も激しい爆発現象である太陽フレアとコロナ質量放出を観測し、それらの構成と互いの関係を研究すると語った。目標遂行のため、衛星には全日面ベクトル磁力計(FMG)、硬X線イメージャー(HXI)、ライマンアルファ線太陽望遠鏡という3台の効果的なペイロードが搭載される。

 甘氏は「第25太陽活動周期の極大期は25年ごろになると予測されている。衛星打ち上げにより、太陽活動がピークを迎える様子が詳細に記録される。(中国の)太陽に関する最新の観測と研究に国際的な注目が集まるだろう」と述べた。(記者/王珏玢)