昨年の脱北者が激減、コロナ対策の国境封鎖が原因か 韓国統一省

01月20日 15:07


中国と北朝鮮の国境にある鴨緑江。中国・丹東にて(2016年2月8日撮影、資料写真)。(c)JOHANNES EISELE / AFP


【1月20日 AFP】韓国統一省は20日、昨年韓国に入国した脱北者数が229人と、前年の1047人から激減したと明らかにした。北朝鮮が新型コロナウイルス対策で中国との国境を封鎖したためとみられる。

 脱北者は最初に中国に入り数年過ごした後、第三国を経由して最終的に韓国に向かうのが一般的だ。

 北朝鮮の脆弱(ぜいじゃく)な医療体制では、新型コロナの大流行が発生した場合に対応できない恐れがあることから、同国は昨年1月、最初に新型コロナが確認された中国からのウイルスの流入を防ぐため、中国との国境を閉鎖した。

 北朝鮮は、国内で感染者は一人も出ていないと主張し続けているが、専門家の間では疑問視する声が上がっている。在韓米軍司令官は昨年9月、北朝鮮が国内に新型コロナが持ち込まれないよう、中朝国境からの侵入者への射殺命令を出したと述べていた。(c)AFP