元大リーガーのカンセコ氏、日銀のマイナス金利政策を「無能」と批判

02月05日 17:35


98MLB、トロント・ブルージェイズ対クリーブランド・インディアンス。三振に倒れてヘルメットを放り投げるトロント・ブルージェイズのホセ・カンセコ(1998年5月29日撮影)。(c)AFP/CARLO ALLEGRI


【2月5日 AFP】米大リーグ(MLB)の元選手で、インターネット上での話題提供に事欠かないホセ・カンセコ(Jose Canseco)氏は4日、日本銀行(Bank of Japan)がマイナス金利を導入する衝撃的な決断を下したことについて、「無能」な措置と批判した。

 現役時代にはオークランド・アスレチックス(Oakland Athletics)をはじめ複数球団でプレーし、ボクシングや武芸もたしなんでいたカンセコ氏は、50万人のフォロワーを抱える自身のツイッター(Twitter)に、「日本のマイナス金利は私の心を打ちのめしている」と投稿した。

 これまでも広範囲な話題でソーシャルメディアをにぎわせてきたカンセコ氏は、3日夜にツイッターで日銀がマイナス金利政策に踏み切り、ビジネス界に影響を及ぼしていることについて持論を展開した。

 キューバのハバナ(Havana)出身で51歳のカンセコ氏は、自身のツイッターアカウントで、「誰が日本にアドバイスをしている?」と投稿し、マイナス金利は日本のデフレ脱却に何の役にも立たないと主張している。

「銀行の貸し出しを増やしても、インフレ率は目標の2パーセントにもならない。貸付市場の金利がさらに低くなるだけで無能な措置だ」

 外野手から政策アナリストに転向したような発言をしているカンセコ氏は、「日銀の措置は、いわゆるウィリー・ウォンカ(Willy Wonka)証券だ。つまり『何にもならない。無駄だ!』」と続けた。

 今回の日銀の措置は、経済を活性化させるために個人や企業に貸し付けを増やすことが目的とされている。

 カンセコ氏は前週もツイッターに本塁打を打ち込んでおり、「1キロもあるアメリカン・ロブスターに勝るものはない」と投稿。昨年も、婚約者でモデルのレイラ・ナイト(Leila Knight)さんと手作りのロブスター・ラビオリに舌鼓を打っていたことを自慢していた。

 しかしながら、元強打者のカンセコ氏が放つ話題のなかには明らかに常識外れなものもあり、昨年12月には「俺の計算によると、火星の極冠に核攻撃を仕掛ければ惑星の表面全体が水深約10メートルの海で覆われるはずだ」と投稿し、4000回以上のリツイートを記録していた。

 カンセコ氏は現役引退後、ステロイド使用を認めて何度か訴訟問題にも直面するなど、自身にバッドボーイのイメージを植え付けることになった。また、米リアリティー番組シリーズの『セレブリティ・アプレンティス(Celebrity Apprentice)』などにも出演している。(c)AFP