南北戦争の将校に名誉勲章、死後151年 米国
11月07日 15:07
米ホワイトハウス(White House)で、南北戦争(American Civil War)で戦死した北軍の故アロンゾ・H・カッシング(Alonzo H. Cushing)中尉に授与された「名誉勲章(Medal of Honor)」を、同中尉の親戚の子孫、ヘレン・ロリング・エンサイン(Helen Loring Ensign)さん(左)に手渡すバラク・オバマ(Barack Obama)大統領(2014年11月6日撮影)。(c)AFP/YURI GRIPAS
【11月7日 AFP】米国が北軍と南軍に分かれて戦った南北戦争(American Civil War)で、決戦となった1863年の「ゲティスバーグの戦い(The Battle of Gettysburg)」で最期まで砲兵隊の指揮を執り続けた北軍の将校に6日、死後151年を経て米軍最高位の勲章「名誉勲章(Medal of Honor)」が授与された。
バラク・オバマ(Barack Obama)大統領から勲章を授けられたのは、故アロンゾ・H・カッシング(Alonzo H. Cushing)中尉(当時22)。冷静で有能な将校で、ゲティスバーグの戦いでは1万人の南軍兵士が押し寄せる中「戦い抜くか、ここで死ぬかだ」と言い切って、腹部と肩を撃たれながら砲撃の指揮を執り続け、戦死した。
オバマ大統領は、勲章授与は「称賛されないままの英雄的行為にその身を捧げた、名も知られぬ数千人の若い兵士たち」の1人に対する感謝の印だと述べた。南北戦争では50万人以上が戦死したとされる。授与式では、カッシング中尉の親戚の子孫に当たるヘレン・ロリング・エンサイン(Helen Loring Ensign)さん(85)に、オバマ大統領から勲章が手渡された。(c)AFP