【10月22日 AFP】香港(Hong Kong)政府は21日、民主的な行政長官選挙の実施を求めるデモを主導している学生団体の代表らとの初の対話を行ったものの、抗議活動の収束に向けての見通しを立てることにはつながらなかった。
約3週間に及び幹線道路が封鎖されるなど、都市機能の一部をまひさせている大規模な民主派デモの収束を目指した対話は、およそ2時間にわたって続いた。緊迫した協議の様子はテレビで生中継され、路上にテントを張ってデモを続ける数千人の民主派デモ参加者らが見守った。だが、双方の間にほとんど合意点はみられなかった。
中国政府は2017年に実施する次期行政長官選挙で、立候補者に政府の「指名委員会」による審査を受けさせる方針を示しているが、デモ隊はこれを「偽の民主主義」だとして撤回を要求し、市民が候補者を指名できる制度を求めている。一方、香港政府側は中国政府がその要求をのむことは決してないと主張している。
「今こそ自由を」とのスローガンがプリントされたTシャツを着た学生側の代表5人は、大学医学部のキャンパスで、スーツ姿の香港政府の高官5人との対話に臨んだ。政府側は、審査委員会をより民主的なものに変える余地はあると表明。中国政府に対し、香港の直近の情勢について報告し、2017年以降の政治改革について協議するための委員会を双方が設立することを提案した。
香港政府ナンバー2の林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)政務官は記者団に対し、「今後も協議を継続したい」との意向を表明する一方で、一定数の支持で立候補を可能とする「市民指名」制度の導入を拒否する中国政府の方針が変わることはないとの見方を改めて強調した。
一方で学生側の周永康(アレックス・チョウ、Alex Chow)代表は、香港政府側からの「具体的な提案」がなかったことを残念に思うと述べ、「協議を終え、非常に複雑な心境だ」と語った。学生側の代表たちはデモ参加者らに対し、香港政府に圧力をかけ続ける必要があるとして、抗議活動の継続を訴えている。(c)AFP/Aaron TAM, Dennis CHONG