度量見せた?英副首相、自身を風刺したパロディー楽曲の販売を公認

09月21日 19:30


英ロンドン(London)北郊チェスハント(Cheshunt)にある新興住宅地を歩くデービッド・キャメロン(David Cameron)首相(左)とニック・クレッグ(Nick Clegg)副首相(2012年9月6日撮影)。(c)AFP/PETER MACDIARMID


【9月21日 AFP】英国のニック・クレッグ(Nick Clegg)副首相が公約違反を国民に謝罪する動画を題材に制作された風刺パロディー楽曲が、本人公認でチャリティー販売されることになった。マイクロブログのツイッター(Twitter)を介した打診に20日、クレッグ副首相自身が許可を出した。  クレッグ副首相は19日、自身が党首として率いる自由民主党が2010年の総選挙で大学授業料の据え置きを公約したにもかかわらず守れなかったことを謝罪する異例の動画を発表した。風刺ウェブサイト「The Poke」は、この謝罪動画にメロディーをつけ、まるで副首相が歌っているように編集。20日朝までに自サイトで公開したところ、瞬く間に人気が爆発し、一時サイトがダウンするほどアクセスが集中した。  ツイッターのトレンドでも上位に付けるほどの人気沸騰ぶりに、「The Poke」はこのリミックス楽曲を米アップル(Apple)のオンライン楽曲ストア「iTunes」で販売したいとクレッグ副首相に打診した。すると副首相は、ツイッターの返信でこのように答えた。 「いいでしょう、許可します。でも、売り上げは全て@SheffChildrens(シェフィールド小児病院)に寄付してください」  ツイッター・ユーザーらはこの決断を歓迎。謝罪動画そのものよりもクレッグ副首相のイメージ改善に貢献したのではないかとの意見も出ている。  オリジナルの謝罪動画は、今週末に始まる党大会を前に低迷する自民党の支持率を回復する狙いで作られたもの。自民党は総選挙のマニフェストで授業料引き上げ反対を掲げていたが、選挙後すぐに方針を翻し、学生らの大規模デモへと発展。自民党の支持率は急落していた。(c)AFP