欧州各地で微量の放射性ヨウ素検出、「健康に影響なし」 IAEA

11月12日 18:25


東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所の事故で漏出した放射性ヨウ素131の被ばくを避けるため、岩手県いわき市の市役所の窓口で安定ヨウ素剤の錠剤を受け取る女性(2011年3月21日撮影、資料写真)。(c)AFP/Ken SHIMIZU


【11月12日 AFP】国際原子力機関(IAEA)は11日、チェコなど欧州各国の大気からごく微量の放射性ヨウ素131が検出されたと発表した。健康に影響はないとしている。  IAEAによると、最近チェコの大気からごく微量の放射性ヨウ素131が検出されたと、チェコ当局から報告があった。IAEAでは他の国名は出していないが、「ヨーロッパ各地の他の場所でも似た測定値が出ていると承知している。公衆衛生にリスクを与えるレベルではなく、また日本の福島第1原子力発電所の事故によるものではないと考える」と発表した。  IAEAでは放射性ヨウ素131の発生源を突き止めるために、各国の関係機関と共同で調査を行っており、さらに情報が入り次第発表するとしている。放射性ヨウ素131の半減期は約8日間。  チェコの原子力安全局(State Office for Nuclear Safety、SUJB)によると、過去2週間、大気から微量のヨウ素131が検出されていた。  これまでのところヨウ素の発生源は分かっていない。チェコには2か所の原発があるが、原子力安全局は「ヨウ素以外に人工の放射線核種が検出されていないため、原発の事故によるものではないと考えられる」としている。 ■パキスタンで原発事故との未確認情報――ポーランド当局者  国内に原発はないポーランドの原子力機関の報道官はAFPの取材に「ポーランド国内で10月17日~24日に行った測定で微量の放射性ヨウ素131が検出された。きわめて微量だ。計測値は福島の原発事故後の3月下旬のほうが、100倍高かった」と答え、ウクライナでも10月10~20日に微量の放射性 ヨウ素が検出されたと述べた。  さらにこの報道官は「パキスタンで原発事故が起きたことを示唆する情報もあるが、まだ確認されておらず調査が必要だ」と述べた。IAEAの報道官はそうした事故に関する情報は届いていないとしている。  パキスタン当局の報告によると、運転開始から40年近く経つ同国のカラチ原子力発電所(KANUPP)で10月19日に重水が漏れる事故が発生していた。  チェコの他にスロバキアやオーストリアが、チェコと同程度の「微量」の放射性ヨウ素131を検出したと発表している。一方、ブルガリアの原子力当局は、大気のサンプルは通常通りで、大気から放射性ヨウ素131は検出されていないと発表した。(c)AFP