中国の富豪が台湾で慈善行脚、台湾側の反応はまちまち

01月26日 17:03


台湾・台北(Taipei)郊外新店(Hsintien)で、リサイクル用の不用品を回収する女性(2010年10月20日撮影、資料写真)。(c)AFP/Sam YEH


【1月26日 AFP】中国で最も著名な富豪で慈善家の陳光標(Chen Guangbiao)氏(42)が、台湾の貧しい人々に義援金を贈ることを計画している。寄付の総額は1500万ドル(約14億円)に上るが、台湾側の反応はまちまちだ。  陳氏は台湾紙、聯合報(United Daily News)に「中国本土が豊かになった今、かつて自然災害に見舞われた本土に義援金を寄せてくれた台湾の人びとへ、本土の人間が恩返しをする番だ」と語った。  陳氏は、中国から50人を超える企業経営者を連れて26日に台湾に入る。対象は主に台湾当局からの支援が行き届いていない農村部の低所得世帯だが、地震や洪水で大きな被害を受けた家庭も含まれる。義援金の額は、一世帯あたり最高で現金5万台湾ドル(約14万円)だという。  陳氏からの支援を歓迎する地方自治体もあるが、現金を支給する行為は受け取る家庭の心情を害するものだと懸念する声も少なくない。  中国の富豪が台湾の人に寄付をするという構図は、中国と台湾の相対的な経済力が変化したことを示すが、国民1人あたりのGDPで比較すると台湾が中国の約5倍で、依然として台湾の方が大きい。(c)AFP