預言者ムハンマドの幼な妻を描いた小説、米出版社が発売中止

08月20日 09:34


パキスタンのカラチ(Karachi)で、オランダの反コーラン映画と、デンマーク紙に掲載されたムハンマドの風刺画に抗議して、星条旗を燃やすイスラム教徒ら(2008年5月3日撮影)。(c)AFP/Asif HASSAN


【8月20日 AFP】米出版社ランダムハウス(Random House)は、預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)の一番若い妻アイシャ(A’isha)に関する小説の出版を取り止めることになった。  ジャーナリストのシェリー・ジョーンズ(Sherry Jones)氏のデビュー作『The Jewel of Medina(メディナの宝石)』は、幼くしてムハンマドと結婚したアイシャを題材にしたもの。ランダムハウスは前週に米国で発売する予定だったが、本が激しい物議を起こしたことから発売を中止。同氏との契約も解除した。同氏は現在、別の国で出版社を探しているという。    ランダムハウスの声明によると、複数のイスラム学者から「この本は一部のイスラム教徒の気分を害し、過激派による暴動を招きかねない」と助言され、「熟慮の末、発売中止という苦渋の決断をした」という。  セルビアではすでにBeoBooksがこの本を発売しているが、イスラム教指導者らの圧力を受け、18日までに1000部が回収されたという。  セルビアの有力なイスラム教指導者であるMufti Muamer Zukorlic師は、「この本には、すべてのイスラム教徒が神聖視しているものを汚そうとする意図がある」と発言し、を2005年にデンマーク紙に掲載されたムハンマドの風刺画になぞらえている。  ジョーンズ氏は、ワシントン・ポストとニューズウィーク合同のブログPostGlobalに、「ランダムハウスから発売中止の経緯を聞かされて、がくぜんとした」と書いている。  同氏は、この本がイスラム原理主義者にとっては受け入れがたい女性の権利拡大についてのものであるだけに、多少の議論を呼ぶことは予想していたとした上で、「ムハンマドへの敬意ゆえに殺害されるとは考えたこともないし、今も考えられない」と述べている。(c)AFP