【6月10日 AFP】(一部更新)第二次世界大戦でノルマンディー(Normandy)上陸作戦が行われた6月6日、世界を変えたもうひとつの出来事である2001年9月11日の米国同時多発テロに関する展覧会が、フランス北西部にあるカン記念館(Caen Memorial)で開幕した。 「September 11: A Global Moment(9月11日:世界のその瞬間)」と題された同展覧会には、つぶれた警察のジープ、ハイジャックされた機体の一部、ワールドトレードセンター(World Trade Centre)の残がいなど、グラウンドゼロ(Ground Zero)から集められ、現在はニューヨーク州立博物館(New York State Museum)が所蔵している100点以上の品が展示される。そのほかにも、アフガニスタンや国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)との戦いに関するコーナーもある。欧米の主要な博物館が米同時多発テロ事件をテーマにした展覧会を開くのは、今回が初めて。 展覧会は、9月11日の2日前にアルカイダにより暗殺された故アフマド・シャー・マスード(Ahmad Shah Massoud)元国防相の不吉な写真からスタートする。そして同時多発テロの実行犯とされるモハメド・アタ(Mohammed Atta)容疑者を含む19人のハイジャック犯の顔写真、その後1998年にアルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン(Osama Bin Laden)容疑者が米国に対する戦争を宣言した米テレビ局によるインタビューへと続く。 カン記念館のStephane Grimaldi館長は、同展覧会は2973人の死者を出したこのテロに対する「欧州の見方」を示していると語る。「米国人はいまだに嘆いている。あの事件はすべてを変えた。欧州の人間にとっては遠い場所での出来事だが、われわれも戦争がどんなものかはよく知っている」 カン(Caen)は、ノルマンディ上陸作戦の後、数週間にわたり連合軍とドイツ軍が激戦を繰り広げた場所だ。 展示物はその後、テロの序曲へとつながっていく。階段を上がると、グラウンドゼロから回収された、消防士が身につけていたものや、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領がフロリダ(Florida)州の学校を訪れていた際、テロについて側近から知らされたときの写真などが展示されている。 展示されている写真は時系列で進んでいく。午前7時59分、ボストン(Boston)国際空港でアメリカン航空(American Airlines)11便に乗り込もうとするアタ容疑者。8時46分、同機はワールドトレードセンターのノースタワーに激突。その16分後にアメリカン航空175便がサウスタワーに激突して爆発し、2棟は崩壊した。 10時3分、ハイジャックされた4機目の飛行機内で乗客がハイジャック犯と戦い、機体はペンシルベニア(Pennsylvania)州に墜落。写真にはごうごうと上がる黒い煙が映っている。 展示物は次に、テロに対する世界の反応へと移る。仏ルモンド(Le Monde)紙は、米国に対する欧州の連帯感を示し「われわれは皆、米国人だ」という見出しの記事を掲載した。 グラウンドゼロ近くに、花束やリース、メッセージや星条旗が捧げられ、テロ以降の人々の溢れんばかりの悲しみを示しているフェンスも展示されている。 ニューヨーク州立博物館のMark Schaming館長は語った。「来場者の一人ひとりがこのテロについて考えてほしい。その規模の大きさ、犯人、犠牲者、そして9月11日がどのようにして終わっていったかという点について、はっきりした考えを持ってもらえるだろう」。(c)AFP