密輸組織の車から生きたトラ2頭を発見、ベトナム

01月10日 16:33


2008年1月7日、ベトナムの首都ハノイ(Hanoi)中心部で、野生動物の密輸組織の車の中から見つかったトラ。(c)AFP/An Ninh Thu Do


【1月10日 AFP】ベトナムの首都ハノイ(Hanoi)中心部で7日、動物密輸組織に対する強制捜査中に、乗用車の中から生きたトラ2頭が見つかった。複数の報道機関が9日に報じた。  報道によると、このトラは体重50キロで、同市内の買主に届けるため車の中に入れられていた。トラは当初麻酔をかけられおとなしかったが、捜査の騒ぎで目を覚まし、座席や車内をかじり始めたという。捕獲に当たったハノイの警察当局はトラを麻酔薬で眠らせ、野生動物保護センターに送った。  摘発された密輸組織メンバーのハノイ郊外の自宅を警察が捜査したところ、冷凍庫の中にトラ4頭の死体があったほか、生きたクマ7頭とクマの死体の一部、サイの角やゾウの牙などが見つかった。  警察は2人の身柄を拘束したが、このうち1人はハノイの動物園からトラの死体2体を購入したことがあると供述しているという。  ベトナムでは密猟により野生動物の数が急速に減少している。また同国は、ラオスやカンボジア、ミャンマーなどの輸出国と、中国などの輸入国を結ぶ密輸拠点にもなっている。(c)AFP