【12月19日 AFP】2008年米大統領選挙の民主党候補の1人、ジョン・エドワーズ(John Edwards)元上院議員は、世論調査では3位につけながら今回の民主党候補のなかではヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)上院議員やバラク・オバマ(Barack Obama)上院議員の影に隠れがちだ。 ■アイオワ州での勝利なるか 2004年の米大統領選でジョン・ケリー(John Kerry)大統領候補とともに副大統領候補に立候補したエドワーズ元上院議員は現在、選挙選を左右するアイオワ(Iowa)州で、必死の選挙運動を展開している。予備選のスタートを切る同州で多数の支持獲得に失敗すれば、同候補の選挙戦はほぼ終わったも同然だからだ。 米ニューズウィーク(Newsweek)誌は、執念深く敗北を嫌うと評されるエドワーズ氏は、大都市での勝利は難しいとしても、広範囲に散らばる小規模な選挙区での勝利を積み重ねれば、大方の専門家の予想に反してアイオワ州で大勝利をおさめる可能性もあるとしている。 ガンと闘病中であるエリザベス(Elizabeth Edwards)夫人も参加するエドワーズ元議員の選挙運動は、互いの非難合戦を繰り広げるクリントン議員とオバマ議員との選挙運動とは一線を画するものだ。 ■州知事夫人の支持獲得で勢い増す? エドワーズ氏の選挙活動は、広大な農地が広がるアイオワ州を遊説用バスで隅から隅まで回り、直接有権者と触れ合うというものだ。これまでにChet Culverアイオワ州知事夫人のMari Culver氏の推薦を取り付けた。 推薦文のなかでCulver夫人はエドワーズ元議員について、「これまでの政治生命を、家族や子どもたちの力となることに費やしてきた」と評した。また「弱者のために声を上げ戦うエドワーズ氏の姿勢を尊敬している。アイオワの子どもたちが安全な生活を送り、夢を実現できるような社会の実現に向かって、彼とともに活動できる日を待ち望んでいる」と語た。 人口わずか300万人程度のアイオワ州のような小規模な州では、知事夫人の絶大な支持は選挙戦に非常に有利に働くとみられる。 ■「2つの米国」を批判 織物工の父を持ち自身は裕福な弁護士でもあるエドワーズ氏が選挙戦を通して強調してきたテーマは、持つ者と持たざる者、大企業と個人の間で起きる摩擦という「2つの米国」だ。 13日に行われた討論会でエドワーズ氏は「米国で失業者が増加し、雇用創出、経済成長、中産階級創出のすべてで失敗しているのは、貪欲な大企業が文字通り政府を支配しているからだ。これは大企業と個人との戦いなのだ」と指摘。さらに「わたしは、こうした戦いに54年の人生を捧げてきた。米国の将来のために今、われわれができることは、この戦いに勝利することだ」と自身の能力をアピールした。 ■上位2候補を猛追 このような追い上げが功を奏し、エドワーズ元上院議員は勢いにのって世論調査でも支持率をあげてきた。RealClearPolitics.comの最新世論調査では、同元上院議員はアイオワ州で23%の支持を得ている。一方、クリントン議員の支持率は26.3%、オバマ議員は29.8%となっている。 16日に米ABCテレビのトークショーに出演し「わたしこそが、大統領選最強の候補者だ」と自信を示したエドワーズ氏は、選挙戦はもはや次の段階に突入したと強調し、共和党候補への対抗策を展開した。 一方、最近の調査で支持率が低下気味のクリントン議員も米PBSテレビの取材に対し、「エドワーズ元上院議員をあなどってはいけない。彼がアイオワ州で勝利する可能性はある」と語り、手ごわい対立候補であることを認めている。(c)AFP/Charlotte Raab