米カリフォルニア州山火事、被災住民の一時帰宅開始

10月26日 19:55


2007年10月25日、大規模な山火事に見舞われた米カリフォルニア(California)州Rancho Bernardoで、自宅の焼け跡から家財品を探す住民。(c)AFP/GABRIEL BOUYS


【10月26日 AFP】(一部更新)米カリフォルニア(California)州各地で発生した大規模な山火事で深刻な被害を受けたサンディエゴ(San Diego)で25日、避難していた住民らが被災状況の確認のため帰宅を開始した。 ■家族の思い出の品を探して  しかし、ほとんどの住民が目にしたのは、焼け落ちて変わり果てたわが家の姿だった。ほんの数日前までの道路沿いに家々が立ち並ぶ丘陵の住宅地の風景は、強風と炎で焼き尽くされ、今はどこにもない。  傷心状態のなか、住民たちはわずかな希望を抱いて、焼け跡から思い出の品などを探している。  ジョン・グッドウィン(John Goodwin)さんは家族とともに被災状況を確認しに自宅へ戻ったが、いたたまれなかったという。 「2階建てのわが家が今はたった18センチの板きれになってしまった」  茫然とするグッドウィンさんを夫人がうながした。これから保険代理店に行くのだという。「壁一枚も残ってないんだ」と言い残し、グッドウィンさん一家は車に乗り込み自宅を後にした。 ■両親の思い出の家も灰燼に  ロリ・シャンペイン(Lori Champagne)さん(42)は、ヨーロッパ旅行中の母親(65)の自宅の様子を見に戻った。  山火事を知り旅先から電話をかけてきたシャンペインさんの母親は、娘たちの身を案じながらも、自身の留守宅については一切触れなかったという。  火災の熱で腰の高さにまで溶けてしまったミニバンの脇で「焼け跡に何か残っていないか、見に行ってあげると電話で母に伝えた」と語るシャンペインさんの顔は、焼け跡のなかを何時間も残った家財を探し続けたため、すすで汚れている。  しかし、シャンペインさんの手には、しっかりと金属製の小箱が握られていた。黒こげになった紙束のなかから見つけたのだという。中には、数十年も前にシャンペインさんの祖父が祖母に贈った、金製のモーゼ(Moses)の肖像と手製のメズーザー(Mezuzah、ユダヤ教の飾り物)が入っていた。  敬虔なユダヤ教徒である母親にとって、家宝が見つかったことは朗報だというシャンペインさんだが、それでも失ったものはあまりにも大きいと語る。 「この家には亡くなった父の思い出が一杯詰まっていた」  シャンペインさんは、親戚や友人らにアルバムの中からシャンペイン家の写真を探して、母親のためにプレゼントしてほしいと呼び掛けているという。(c)AFP/Kerry Sheridan