【ロンドン/英国 28日 AFP】イランによる英水兵15人の拘束事件を巡り、英政府が外交手段による解決策を模索する中、トニー・ブレア（Tony Blair）首相は27日、イラン政府に対して警告を発してけん制した。 　マーガレット・ベケット（Margaret Beckett）外相は同日、英議会への現状報告のためトルコ訪問日程を切り上げて帰国。ベケット外相はトルコでマヌチェフル・モッタキ（Manouchehr Mottaki）イラン外相と会談したが、交渉が行き詰まっていた。 　首相官邸の報道官は、英政府は事態を悪化させる意図はなく、軍事力行使による解決策も模索していないと強調。イラン外交官の国外退去も視野に入れておらず、外交手段による問題解決を望むと発表している。 　英政府はあくまで、外交経路を通じて水兵解放を促す方針だが、ブレア首相は国内テレビ局の取材に対し、イラン政府が水兵らの早期解放に応じなければ事態は「より深刻な段階」へ移行すると警告した。 　写真は、イラク南部の沖合で海上パトロールを行う同国沿岸警備隊（3月23日撮影）。(c)AFP/ESSAM AL-SUDANI