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WATCH 2021.2.27 

時計ジャーナリスト・髙木教雄が本気で欲しい1本/カルティエ サントス デュモン

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時計ジャーナリストが選ぶ"これぞ"の1本! コロナ禍の影響で時計フェアは軒並み中止になったものの、魅力的な新作が数多く発表された2020年。その中から時計ジャーナリストが選んだ"本気で欲しい!"と感じた傑作モデルとは? 

CARTIER(カルティエ)/サントス デュモン
ダイアルもサンレイシルバーとしたモノトーン仕立ての中に、ブルーの時分針が浮き立つ様子が美しい。薄くドレッシィで、かつビス留めベゼルでスポーティでもある万能な1本。手巻き。ステンレススティール、ケースサイズ46.6×33.9㎜、日常生活防水。税別62万円。©Cartier

搭載するCal.430 MCはブリッジ全体をロゴで装飾するなど、仕上げも美しい。厚さはわずか2.15㎜と極薄で、パワーリザーブは約38時間。©Cartier

ブランド、ストーリー、ムーブメント、価格のすべてに文句なし!

実は「サントス デュモン」には、2019年の登場時から心惹かれていた。時計史に燦然と輝く"サントス ウォッチ"をクオーツ搭載で薄型化し、ドレッシィに再構築。元来はダイアル中央にあるレイルウェイを外周へと移したことも功を奏し、一層エレガントな雰囲気を高めている。

他にあまり例がないシンプルで薄い、角型ドレスウォッチは、クオーツ搭載だからこそ生まれた……と、思っていたら、なんと機械式が登場したのだ。俄然、興味をそそられた。ケースサイズはクオーツ搭載と比べ一回り大きくなっているが、厚みは0.2㎜増しただけ。7.5㎜厚と、かなり薄い。これは、搭載するCal.430MCの恩恵である。その出自を熱心な時計ファンなら、キャリバー名にある430との数字から導き出せるであろう。

手巻き極薄ムーブメントの名機中の名機の、これはカルティエ仕様であり、性能は既に実証済みだ。しかも430系キャリバーがスティールケースに搭載されたのは、このモデルが初。結果、ムーブメントの出来栄えに対して、価格はかなり抑えられた。ブランドバリ ューとモデルが持つストーリーまで考慮すれば、戦略的ともいえる値付けである。2019年に引き続き、2020年もサントス デュモンに心は惹かれる。

髙木教雄(たかぎ・のりお)/1962年愛知県生まれ。ライター。時計を中心に建築やインテリア、テーブルウェアといったライフスタイルプロダクトを取材対象とし、時計専門誌やライフスタイルマガジンで執筆。

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